第四話 はじめての試合ですか
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内役を買って出た。わざわざ釈迦堂が案内役を買って出たのはかつて自分を完膚なきまでに負かした奉山の息子に興味があって、試してみたわけである。
結果は予想以上だったが・・・。
「ハハハ、奉山さんの息子っていうから興味がでてきちまってね。だからまあそんなに睨まないでくださいよ。」
釈迦堂は笑っているが、額に冷や汗が流れている。
いくら川神院の師範代といえど、鉄心と同格の武術家のプレッシャーはきついようだ。
それに、実は釈迦堂は奉山と戦闘した経験があり、完膚なきまでに叩き潰されたため、その時の記憶も働いているのだろう。
もっとも戦闘狂の釈迦堂のこと、やるとなったら、喜んで奉山とやりあうだろうが。
「それじゃ、そ「釈迦堂さーん!」・・・百代。」
釈迦堂を呼ぶ声が聞こえたのでそちらのほうをむくと、そこには四季と同年代ぐらいの少女がいた。
「なにしてんだ、修練場で待ってろっていったろうが・・・。」
「いや〜、さっき、大きな気がしたんで気になって。お!お前が今日の対戦相手か?」
そういって少女、川神百代は俺の顔を覗き込んだ。
端正な顔立ちだが、そんなことよりも気になったことがある。
(目がギラギラしてる。)
まるで、獣のような、なにかに飢えているような目が気になった。なにが彼女にこんな目をさせているのだろうか。
百代さんは俺を見て、満足そうな顔(なにがは知らないが)をして、
「うん、合格だ。」
・・・
「は、はあ。」
なにがだろう?
「よし、じゃあさっそく道場にいくぞ!」
そういって、百代さんは俺の手をとり、走りだす、って!?
「ちょっ!まっ!?」
「ハッハー!」
そうして俺は百代さんに連れ去られた。
ちょっ!足がもつれる!
俺が百代さんの行動に困惑していると、
「こらああああああああああー!!」
「いたあああああああー!?!」
百代さんの頭の上に拳が落ちていた。
「・・・は?」
俺が突然の事態に驚いていた。いったい何が起こったんだ?
「こら、もも。貴様修練場で待っとけといったのに、なにをしておるか!!」
「っ!?」
いつの間にかそばに世界にその名を轟かす武神、川神鉄心がそこにいた。
(いつの間に?)
気配を探る術は父さんに教わったはずなのに・・・
俺が川神院のレベルの高さに驚いていると、
「いきなりなにすんだじじい!?」
鉄心さんの拳を受けて沈黙していた百代さんが復活した。
「なにもこうもあるか!いいつけはちゃんと守らんか、このバカ孫が!!」
「だからってあそこまで力入れて殴ることないだろ!
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