肉の晩餐会
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……
鈴はアデーレや浅間、喜美が近くにいる場所で全員と言えないのが残念だけどメンバーの大半が集って盛り上がる焼肉を楽しんでいた。
「さて……草も取り終えましたので肉の方を……って誰ですの!? 私の肉類を遠慮なく奪って毟っていったの! 処刑モノですわよ!」
「へっ……甘いな……ネイト。この世は弱肉強食。先に食ったほうが強いんだがはっ!」
あ、オリオトライ先生が投げたジョッキがシュウ君の顔にめり込んだ。
あんまりそういった事はされた事がない鈴だからちょっと解らないけど痛そうだということは解る。
他にも
「ぬ……! 御広敷! 貴様ぁ! 拙僧が折角丁寧に熟成をした肉を奪い取りおったな! それ以上肉を得てどうする! 何かのマスコットキャラクターになるつもりか!?」
「小生、ウッキー君には言われたくないですな! リアルマスコットっぽい種族のくせに! あ! ハッサン君! カレーをまさか焼くなんて斬新過ぎ……!」
「カレーは焼肉にも通用しますからネー」
「はははは、おや、ネンジ君。焼肉が消化しきれていないからか、まるで都会の汚れに汚れたスライムになっているよっ」
「なぁに……! 我等の年齢くらいならば多少、汚れることが成長になるのだよ……! ただし、汚れ自体が悪いわけではないからな! 問題はそこから自分がどのような信念で生きるかが重要なのだ……!」
この場合、我等というのはネンジ君みたいな種族のことを言うのだろうか?
それにしても皆、テンションが高い。
でも、そんな風に無意味に楽しむというのはそれこそあの三河消滅の時の肝試しの時以来だから懐かしいといえば懐かしい。
だから、素直に
「楽し、いね……」
小声で発声したつもりだったのだがアデーレ達には聞こえたのか、こちらに顔を向け微笑を返してくれる。少し恥ずかしい。
「はい、鈴さん。焼けたのはここに置いておきますからね。これから私は五穀チャーハンを作りますが、鈴さんもいります?」
「ん、浅間さんの、チャー、ハン。美味しいから、好き」
「あ、自分もよろしくお願いします! 自分、最近まともな食事をしていなかったので今回は超嬉し……何ですか皆さん! その圧倒的憐憫視線は……!」
多分、皆ちゃんとアデーレの事を理解してくれたんだと思う。
うん、本当に久しぶりだ。
それに、特に一番なんかほっとしているというか、楽しそうな声があってそれが自分の事にように嬉しくなる。
トーリ君とシュウ君だ。
「おいおい親友! その更に高く積みあがった肉タワーはなんだよ! そんなにとって肉がなくなったらネイトのキャラが薄れるだろ!? オメェ、その責任が取れんのかよ!」
「ああん!? んなもん知るかよ! 弱肉強食だよ弱肉強食! だからネイト
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