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不可能男との約束
肉の晩餐会
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君くらいじゃないだろうか。
全くもっていい迷惑である。
それも、普段ではそんな事をせずにテンションが落ちている瞬間などを狙ってやってくるので悪質だ。彼は神ではなく悪魔になるべきではないかと時々思う。
悪魔というのは結果はどうあれ契約を持ちかけてくる時は人間にやさしいというのだからぴったりである。
ただ、この悪魔は馬鹿な事に自分が得をするような契約を持ちかけない。むしろ、自分に不利になるような契約しか持ちかけない。
そして、悪魔はこう笑うのだ。
楽勝だぜ、と。
葵君の親友に相応しい。
そう、一種の感慨に浸っていると酒井学長は笑いながら表示枠を一枚出してこちらに見せる。
何だろうと思い、それを見る。

「第四階層で焼き肉? 温泉も出るよ? ……オリオトライ先生……正気、なんでしょうねぇ……」

「まぁまぁ。楽しい事は若いうちからやっとくもんだよ。俺達も昔は徹夜で色々騒いでいたからねぇ……榊原は途中で雰囲気読まずに逃げようとするからよくダっちゃんと一緒に関節極めたけど時々手加減ミスってピクピク震えるだけになった時があったから、あん時は焦って証拠消そうとしてたっけ」

「……今も昔も変わりないですね……」

笑うべきか、呆れるべきかを悩んで結局苦笑を選んで学長先生の話を聞き、するとタイミングを読んだのか、ミチザネが新たな表示枠をこっちに出現させた。
まず、酒井学長に失礼といい彼が手を振って構わないと反応するのに頭を下げ、最後にミチザネに礼を言って表示枠を見る。
そして、その内容を見た途端。思いっきりネシンバラは肩をすくめ、溜息を吐いた。
全くもって気分最悪だ。
人をネガティブにさせないっていうのもどうかと思う。それが、ネシンバラの素直な感想であった。






日が暮れ、潮騒が聞こえる砂浜で極東制服を着ている集団と一部地元の人間が集まっている。
音頭を取るのは

「諸君! 今日は私、武蔵アリアダスト教導院生徒会会計ことシロジロ・ベルトーニの偉大な私腹を肥やす今後の繁栄に前向きに私はうはうはな気分に……! ───という裏向きな理由はさておいて明日からの春季学園祭準備と本祭に向けて───」

「色々台無しだぞ!」

全員のツッコミを総スルーすることにより回避することによりジト目を貰うことになったがそれすらも無視する。
それにより更にプレッシャーが増したが結局無視する。
視線やプレッシャーを気にしていたら未来は禿だ。
だから、視線でものをいうメンバーは全員無視して要訳。

「───諸君! 〇ベ屋の安寧と繁栄の未来を願って食え……!」

諸君のしの部分で全員無視して焼肉に没頭する。
ここに腹べこ勢と金欠勢による一つの戦場が生まれることになった。





久しぶりで賑やかだね
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