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不可能男との約束
肉の晩餐会
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くらいで理解を得る。

……もう一つあったものを投げたのね!?

箸なんだから使うなら当然二つ棒が必要である。
というか、それ自体は別段問題にしていない。一つしか投げられていない時点でもう一本来るくらいは予想していた。
問題はその投擲速度とタイミングである。
前者はまだいい。剣神という規格外の存在が投げたものとしては普通である。問題は後者。
投げられたタイミングは自分が回避すると決めた段階くらいしか、振り返っていない体勢ではそれくらいが投擲スピードの限界だと思われる。
そのタイミングで彼はこちらがどんな風に避けて、どこに額が来るのかを予測したということになる。
流石と今度こそ純粋に感動を覚えてしまう。
戦闘系副長となるに相応しい我等が神様。自分の信仰を捧げるには相応しい存在であると改めて自覚しながらも、視覚を取り戻す。
取り戻した視界が移すのは服であった。

……制服を脱いで視界潰し!

よくある手段であると思った。
箸と制服の二段目潰し。だから、既に彼の場所の正確さを知らない。横から暴風のような痛みを感じるような風の圧を感じながら必死に脳内でどこにいるのだろうか、と考えつつ

「───」

結局、思考総てを無視して、経験と勘で薙刀の石突を後ろに突いた。





凄い決断力で御座るな……!

恐らく、このクラスでかなりこの二人の勝負を気になっている人間として二代は二人の動きを見ていた。
いきなり現れた女性とが何者かは知らないが、シュウ殿の知り合いであったようだからこれは一種の訓練と思って行動していたが感嘆する動きばっかりで見るのを忘れそうになる。
今もそうだ。
少女が取った判断力に感嘆を示している。
後ろに放った石突き。一見、無茶苦茶に放った軌道にしか見えないのだが、それを二代は素晴らしいと称賛できる。
何故ならそっちの方角にはシュウ殿がいるからである。
この目で訓練以外で彼の動きを見るのは初めてだが、速い。
スピードは加速術式を使っている自分の方がやはり速いとは思っている。彼のはあくまで肉体強化で常人よりも身体能力がおかしいという速度なのだ。
能力の限界なのか、加速術式よりも多少遅いが、加速術式と違って自由度がある驚異のスピードで後ろに回った。
スピードも凄いのだが、足運びも見事であった。自分はドタドタ走っているようなものだから、純粋に美しいで御座るなと感想を抱いた。
だからこそ、少女の反応は素晴らしかった。
正直に見れば、ほぼ勘のようなものだったのではないかと思うが、あやふやな理由での攻撃なのに鋭さがあった。
そして、その勘も補強するものがあった。

……音と風で御座るな!?

足音に関しては恐らく日々の経験による慣れ。
日常で慣れ親しんでいる人間の足音を見なく
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