第153話 仇
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「ユリ・・・絶対に、仇とってやるからな。」
すると、脳裏に幸福の花のギルドを出る直前にアカネに言われた事を思い出した。
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リョ『そんじゃあ、どれだけ時間が掛かるか分からねぇけど、必ずユリの仇をとってやるから、その時まで待ってろよ。』
ア『えぇ。期待してますわ。』
俺が出て行こうとすると、
ア『リョウ様。』
リョ『ん?』
ア『あの子・・・ユリは、リョウ様のお陰で、変わったどす。』
リョ『えっ?俺?』
アカネはゆっくり頷くと、話し始めた。
ア『元々ユリはものすごく人見知りで、内気で微弱な子だったどす。魔道士としての腕はかなりのものだったどすが、他人とは一切勝負はせず、いつも1人で生け花をしてるくらいだったどす。』
確かに、初めてユリを見た時、ユリだけ神秘的なオーラを放っているように感じた。
ア『ですが、リョウ様と勝負してから、あの子は人が変わったどす。口数もすごく多くなって1人で街に買い物に行けるようになったどす。あの時のユリは一生忘れる事が出来ないどす。』
アカネはそこで話を区切り、俺は真っ直ぐ見つめると、
ア『リョウ様には、ルーシィ様がいる事をユリはもちろんご存知だったどす。でも、ユリは初めて小さな恋の花を咲かせていたんどす。ユリはリョウ様の事を、「自分を変えてくれた大切な人」とおっしゃってたどすよ。』
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リョ「・・・ユリ・・・・」
運「お客さん、マグノリアに着いたぜ。」
いつの間にか空は夕日色に染まって、マグノリアの街を照らしていた。
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