第153話 仇
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ヒュゥゥゥゥゥと風が吹き抜ける。
リョ「うぅ・・さ、寒ィィィ・・・!」
俺ははぁーっと両手に息を吹きかける。マグノリアもまた冬がやって来た。また1年が経つんだなぁ〜。俺が妖精の尻尾に加入してからもうすぐで2年も経つのか。『時』っていうもんは、どうしてこうも早いんだ?そんな答えも分からない疑問を抱えながら、俺は仲間が集まる暖かいギルドのドアを開けた。外は寒いとゆうのに、妖精の尻尾は酒を片手にお祭り騒ぎだ。まるで中年のお花見だな。俺は冷えた体を暖めようと椅子に腰掛けようとすると、
ミ「リョウ〜!ちょっと来てぇ〜!」
バーカウンターからミラが手を振って俺を呼んでいる。何だ?マカロフさんから急ぎの依頼か?俺はすぐさまミラの方に歩いて行った。
リョ「何か用か?」
ミ「はいこれ。」
そう言ってミラが俺に差し出したのはピンクや黄色の花柄の封筒だった。手紙か?裏を見ると、
『リョウ・ジェノロ様』と緑色のインクで書かれていた。
リョ「誰からだ?」
ミ「正規ギルド、幸福の花のギルドマスター、アカネさんからよ。」
読者の皆は覚えているか?幸福の花。以前俺達最強チームに勝負を挑んできた正規ギルドだ。魔道士は全員女で着物姿がよく似合う親子6人。魔道士としての腕もなかなかで、俺と同じ聖剣の1つ、『花錦剣』を使うユリがいるギルドだ。何だ?また「勝負をしたい「っていうお願いか?封筒を開けて、手紙を出すと、以前と同じように艶やかな黒髪に、淡い赤色の着物を着た小さく微笑んでいるアカネのホログラムが浮かび上がった。
ア『リョウ様、お久しぶりどす。お元気でございますどすか?』
訛りのある京都弁は相変わらず変わってないな。すると、さっきまで微笑んでいたアカネの顔が、急に険しく、悲しい表情になった。
ア『実は・・・お話したい事があるので、今度の土曜日にまた幸福の花のギルドに来て下さりませんか?もちろん、最強チームの皆さん全員で来ても構いませんし、リョウ様1人で来ても構いません。お返事待っております。』
そう言ってアカネのホログラムが消えた。
リョ「お話したい事・・・?」
俺は顎に指を当てて考えた。何でアカネは俺に手紙を出したのか?どうせなら、以前みたいに最強チーム宛に書けばよかったのに・・・それに、あのアカネの表情・・・なんかまずい事でもあったのか?俺が考え込んでいると、
ル「リョウ?どうしたの?深刻な顔なんかしちゃって。」
ルーシィが横から俺の顔を覗き込んできた。
ル「何か、あったの・・・?」
リョ「・・・ちょっと、な。」
俺は手紙の事をルー
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