第三話 白の少女ですか
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だったわね?苦しかったわね?もう無理しなくてもいいのよ?」
母さんがそういうと、
「ふえ。」
小雪の目じりに涙が溜まりだした。
「もう・・・・・・泣いてもいいのよ?」
そういうと、小雪の目にどんどん涙があふれてくる。晴美の優しさによって、小雪の心の堤防が決壊してしまった。
「ふ、ふえーーーん。痛かったよーーー、さみしかったよーーーー!!」
「そうそう、その調子。」
「うえーーん!」
小雪の鳴き声はしばらく続いた。
「まったく」
母さんにはかなわない。
それからのことを話そう。
小雪が泣きやんだ後、俺たちは話し合った。
「小雪をこのままにしておけない」と。
それからの俺たちの行動は早かった。
一度小雪を家に送り、小雪を虐待している現場を、俺が激写(父さんから隠密術も習った)。その場で取り押さえる。
そして、母さんが川神市の子供相談センターに通報。川神市はこの辺のことは徹底していて、すぐに小雪の家に来て、小雪の母親を連行していってくれた。
小雪は寂しそうだった。それもそうだろう。小雪はあんなに酷い目にあっても、母親のことを好きだといっていたのだから。
それから、小雪は孤児?になったのだが、『榊原』という老夫婦が小雪を引き取りたいといってきた。
だから、小雪はその老夫婦の元にいったはずなのだが、
「これからよろしくねえ♪」
「なんでいんだ、お前。」
母さんに詳しい説明を聞いたところ、どうやら小雪のほうから家に来たいといってきたらしい。母さんも、「女の子も欲しかったのよねえ。」とそれを承諾。今に至るというわけである。
「♪」
小雪は俺の膝に座り、ご機嫌な顔でテレビを見ている。母さんはにこにことそんな俺たちをほほ笑ましそうに見ている。
・・・・・・はあ、まあいい。俺が強くなればいいだけの話だ。
この新しい家族を守るために。
ちなみに小雪の話を聞いて、犯罪組織を即効で潰して帰ってきた父さんを見て、小雪がその姿にものすごい怯えてしまい、それに父さんがとてもショックを受けていたのは余談である。
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