第三話 白の少女ですか
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も、あれは名言だと思うんだ、俺は。
「ぼ、ぼくと?」
「おう。」
俺がそういうと小雪は黙った俯いてしまった。どうしたんだろう?・・・・・・っは!ひょっとして俺と友達になるのがそんなに嫌だったのか?
「悪い、嫌だったか?」
そういって手を下ろそうとするが、小雪は慌てて俺の手を握る。なんだなんだ。
「そ、そんなことない!ぼ、ぼくも四季と友達になりたい!!」
おお、よかったよかった。てっきり嫌われたのかと思った。
「それじゃあ、これからは友達だな?よろしくな小雪!」
「っ!!うん!よろしくね、四季!!」
それから俺は小雪とゲームをしたり、いろんな話をしたりしてその日を過ごした。小雪は本当に楽しそうにしていて、この笑顔を見れただけで小雪と友達になってよかったと思った・・・・・・。
「あら、もうこんな時間。小雪ちゃんもう帰ったほうがいいんじゃない?」
母さんの声に、時計を見る。
午後4時30分。少し早い気もするが、確かに小雪くらいの年齢の子供ならそろそろ帰らなければいけない時間だろう。
小雪のほうを見ると、
「・・・・・・。」
表情が暗くなっている。おかしいな。大体この年頃の子どもなら残念がることはあってもこんな反応はしないはず・・・・・・。
「なあ、小雪。お前なんか家にあるのか?」
「っ!?」
小雪がビックリしたようにこちらを見ている。やっぱり。
「なあ、俺でよかったら話してくれないか?俺は友達が困っているのに放っておくなんてできない。」
俺は小雪の手を握り、目を見つめる。俺の気持ちを伝えるのはこうするのが一番いいと思ったからだ。
小雪は悩んだ。
小雪にとって、四季は初めてできた友達。そんな四季に嘘はつきたくない。でも母親を裏切ることはしたくない。
小雪は悩んだ。さんざん悩んだ。
小雪はいままでずっと耐えてきた。母親から暴力を受けても、存在を否定されても。どんなことをされても、自分は母親のことが好きだったから。
しかし、篠宮親子に出会い、そのやさしさに触れたため、その我慢も限界がきたのだろう。結局小雪は篠宮親子に話すことにした。今まで自分がどんなことに耐えてきたを・・・・・・・・・。
「実は・・・・・・・・・。」
ひどい。
最初に出てきたのがそんな感想だった。
実の母親が娘に暴力を振るい、あまつさえ存在を否定するなんて。
「(ギリっ!)」
俺がまだ見ぬ小雪の母親に憤っていると、
ふぁさ
「(ビクっ!?)」
母さんが小雪のことを抱きしめていた。
「あ・・・?」
「大変
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