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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第十八話
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煽る。立場としてはリンディと同じ提督でありながら、指揮官の育成担当をしたり、管理局内部での様々な謀略と戦っていたりと、普段から気を抜けない生活を送っている。それだけに、珍しくこういった形で休憩をとれて安堵しているようだ。実際は休憩ではなく職務中になるが、本局から命じられたフレディ捜索任務を終えたために、帰還するまでは休憩時間同様で、それに文句を言える者など限られた人数しかいない。
そのころ八神家では、この二日間できなかった戦闘訓練を再開していた。訓練そのものは彼が受け始めた梅雨頃から一日と欠かさずやっている。彼がこの街でフリーターとして生活している理由のひとつだ。現在竜二はゼクスを装備し、シグナムと接近戦の訓練をしていた。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ……」
「どうした兄上殿?もう息が上がっているぞ?」
「そらお前……一時間近くもぶっ通しで全力ぶつけてたら……並の人間なら倒れとるわ……」
「ふむ。つまり倒れていないだけは成長したつもりか……」
シグナムは考え込むようなしぐさを見せる。その間に呼吸を整えようとする竜二だが、その間もなくシグナムの一振りに弾き飛ばされた。わずかに逸れた意識の隙をついたのだが、それでも飛ばされた先で踏ん張り、倒れなかったのは訓練の賜物か。
「まだまだ甘い!」
「くぅあっ!?」
シグナムの剣と竜二の拳。ただでさえまだまだ格下である竜二がリーチで劣っているのだから、彼女に決定的な一撃を与えるチャンスなどそうそうこない。魔力値は竜二のほうが多いが、それを余すことなく全て使いこなすには、まだまだアスカの補助が必要なのだ。自分で扱える魔力量を増やすことが、現在の目的である。
「そんなことをいっているようでは、戦場では生き残れんぞ!」
「ちぃっ……!」
それでも反射で防いだりさばいたりできているだけ、竜二の基礎能力が上がっていることはシグナム含め騎士達は認めている。だが疲れて動きを止めれば相手の思う壺であるため、シグナムは彼の動きを止めさせないように四方八方様々な方向から攻撃を仕掛けていく。ヒットアンドアウェイを超高速で繰り返し、右かと思えば左、前かと思えば後ろから斬りかかる。
「止まるな!敵を確実に殲滅するまでは動き続けろ!」
「くっ……!」
決して長くはない時間だが、だからこそ濃密で、かつ効率的な訓練を行っていく。竜二は自主的に筋力トレーニングやランニングなどの基礎体力作りなども行っているため、それが少しずつ実を結んでいる。週末には高町親子のいる道場で直人と一緒に稽古をつけてもらったりしているので、戦闘技術も少しずつではあるが向上している。半年も経たない短期間による急成長は、ここに理由があるのだ。それでも騎士達にはかなわないが、彼女たちは途方もなく長い時間を
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