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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百八話:出陣の朝
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「来るわね!来るわよ、間違い無く!」
「ヘンリーさんが、いつまでここにいるかわからないんだから!少ない機会を、バネッサが見逃すわけが無いわ!」
「そうよ!それに、こんな楽しそうなものを見逃すとか、あり得ないから!行くわよ、早く!」
「……見世物ですか」
「大丈夫!バネッサの敗北を見届けた後は、もう邪魔しないから!行くわよ、ドーラちゃん!!」
「……はーい……」


 と、これも知らぬ間にまとめておいて頂いた貰い物の服を持たされて、宿舎を出るところでマッチョおネエ警備員のキャサリンさんにお会いして。

「……あら!アンタ、ドーラよね!?」
「はい。おはようございます、キャサリンさん」
「何よ、今日はやたら可愛いじゃないの!なんで、最初からそれで来ないのよ!そんなに可愛いのに、男装なんかしてんじゃないわよ!神と親から授かった美貌に対する冒涜よ!ふざけんじゃないわよ!」

 こちらも朝からハイテンションに、食い付かれました。

 ……クール?
 昨日のクールなおネエさまは、一体どこへ。

「……キャサリンさん?……って、男性が、お好きなんですよね……?」
「そうよ!それとこれとは別よ!可愛いものなんて、好きに決まってるじゃない乙女として!ふざけんじゃないわよ!」
「え、えっと……。すみませんでした……」
「いいのよ!許すわ!可愛いから!その代わり、また来るのよ!ちゃんと、可愛くして来るのよ!!」
「えっと……。こちらにも、事情というものが……」
「なによ、アタシには見せられないって言うの?アタシのためには、着飾れないってわけ!?」
「いや、そうじゃなくて……わかりました、善処します」
「それでいいのよ!」

 そうか、乙女だからか。
 乙女は、可愛いものが好きか。

 ……昨日の、踊り子さんたちみたいな状態に、キャサリンさんがなってしまったら。
 割と、本気で怖い……。

「……キャサリンさんは、大丈夫ですよね?キャサリンさんは、淑女ですよね?」
「そりゃ、アタシは淑女だけど。大丈夫って、何よ。なんでちょっと、怯えてるわけ?」
「いや……昨日、踊り子さんたちが」
「ドーラちゃん!!その話は!!」
「なんでもないのよ、キャサリン!!」

 ポロッと不安を口に出した私にキャサリンさんが怪訝な顔をし、説明しようとしたところを慌てた様子の踊り子さんたちに止められて。

「……ドーラ?……何が、あったの?」
「……えっと……」

 あくまで静かに、穏やかに問いかけてくるキャサリンさん、懇願するようにこちらを見詰めてくる踊り子さんたち。

 両者の間で視線を彷徨わせ、最終的にクラリスさんに縋るような目を向けて。

「血迷った馬鹿どもが、嫌がるドーラちゃんを無理矢理裸に剥いて、や
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