第二話 幼稚園ですか
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さっきも先生を助けようと思っても、どうにもできませんでした。」
そういえば、視界の隅でこいつがおろおろしているのを見た気がする。あれは先生を助けようとしてたのか。
「私は篠宮くんみたいになれないのかなあ。」
なにいってんだこいつ。
「そんなの当たり前じゃん。」
「っ!」
だって、
「俺は俺、お前はお前だろ?」
「ふえ?」
なんか涙目になってこっちを見てきた。なんで涙目?(あなたのせいです)
「俺には俺、お前にはお前。それぞれの良さがある。だからそう悲観することないだろうに。」
俺は知っている。幼稚園で転んでけがをした子がでたら、真っ先に近寄って絆創膏をあげていたことを。落ち込んでいたらその子の話しを聞いて自分なりに慰めていたことを。誰かが誰かに乱暴をしていたら体をはって止めていたことを。
そのやさしい性格が、この子の良さだと思う。
「篠宮君・・・。」
ほめられたことがうれしいんだろう。少し頬を赤くして甘粕がこっちをみてくる。
「それに、今できないならがんばって、将来できるようになればいいしな。」
「っ!?そ、そうですよね!将来なら私もいろいろ成長していると思うし!!」
「あ、ああ。」
どうしてだろう。彼女が成長するビジョンが思い浮かばないんだが。…特に身長が。まあ口にはださないが。
「さ、そんなことよりさっさと描いちゃおうぜ。時間がなくなる。」
「はわわ。そうですね。」
ちなみに、俺が描いた絵を見て、「絵も上手いんですね・・・。」と、甘粕がさらに落ち込んだのは余談である。
そんな感じの、楽しくも愉快な幼稚園生活を送っています。
こんな日々が続けばいいなあ、と思う四季であった。
「以外においしいね。」
「本当だな。」
「癖になりますね。」
おい、勝手に食べるな。俺も食う。
以上、篠宮四季の華麗なる(笑)日常でした!!
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