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SAO−銀ノ月−
第十八話
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俺のステータス画面を見た二人は、両者とも似たような反応を返した。
当然だろう、正常な者にとっては理解できない表示だろうから。

「見ての通り、俺のステータス画面には『HPと名前しか無い』……レベルとかステータスは、俺には無いんだ」

「じゃあ、レベルアップとかはどうして……」

「俺にレベルアップは無い。……推測だが、層のボスモンスターが倒されるとHPが上がるから、その層と同じレベルにくらいは成長してるんじゃないか?」


 故に、その層+10レベルが安全マージンであるソードアート・オンラインにおいて、攻略組の中で単純なステータスでは俺が最弱であろう。

 だが、俺には自らの今までの人生を捧げてきた剣術がある。
現実世界で学んだ俺の剣術は、当然モンスターが知るはずがなく、また、一朝一夕で見極められるほどに安っぽくは無い。
モンスターが戸惑っている間に、弱点を切り裂けば良いのだ。
弱点は、そのモンスターの行動を見ていれば俺の眼でなら何となく分かる。

 プレイヤー相手ならば、話はもっと簡単だ。
相手プレイヤーは、俺が《ソードスキル》を使うと考えている。並みの使い手ならば、その油断の隙をついて、抜刀術《十六夜》で充分。

 まあまあの使い手〜かなりの使い手ぐらいならば、苦戦はするかも知れないが、『目の前から消える』《縮地》には対応は出来ない。

 目の前のキリトや、ヒースクリフのおっさんのような、かなりの使い手を超越したような奴らは……どうだろうな。
やってみなきゃわからん。


「まあ、そんなわけだ。俺は確かにシステム外のスキルで戦っちゃいるが、《圏内》で殺人なんて出来やしない……まあ、出来てもやらないが」

 ずいぶん本題から外れた気がしたので、とりあえず話題を戻しておいた。

「なあ、ショウキ。……お前は、何でそんな状況で傭兵やボス攻略が出来るんだ? ……死ぬのが、怖くないのか?」

 キリトの発した馬鹿げた質問に、肩をすくめながら返す。

「死ぬのが怖くない人間がどこにいんだよ。……傭兵も、攻略組に参加してるのも、約束を護るためだ。約束は、護るモノだからな」

 二つとも、別々の約束だ。
……言うのはなんだか恥ずかしいから、言わないが。
それに、人間いつかは死ぬし、まあ何とかなるさ。

「すいませんでした、ショウキさん……そんな事情があるとは知らず……」

「さんは止めてくれよ……同い年ぐらいだろ、多分」

 今度はアスナが謝ってきて、このアルゲートそばやの雰囲気もあいまって、陰鬱とした空気が流れていた。

「……それに、謝罪もいらない。悪いのは、俺か茅場だから、謝る必要性がどこにもない……ま、少しでも悪いと思うならフレンド登録してくれ。血盟騎士団から依頼受けると
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