第四十四話 高校の運動会その十四
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「北朝鮮には食べものが一杯あるって言ったらしいのよ」
「それ言ったら援助してもらえないわよね」
彩夏はその話を聞いてすぐにこう言った。
「頭悪いの、そんなの言うなんて」
「私もそう思うわ」
里香もこう彩夏に答えた。
「食べものがないって言うから援助されてるのに」
「そんなこと言うなんてね」
「まあ実際に援助はしなくなったけれどね」
日本としてもそれは一度だけだった、誰がどう考えてもその援助が餓えている一般市民の口には入らないからである。
「よかったわよね」
「そうよね、やっぱり」
あの国に対してはこう話すのだった、そうして。
五人はこうした話もしつつ部活を楽しんだ、その一日はこの日も充実していた、そうした日々が暫く続いた。
琴乃も自分のクラスで運動会の準備をしていた、放課後に作っているものは。
チアガールのポンポンだった、彼女はそれを作りながら言うのだった。
「あのね」
「上手くできないの?」
「そうなの?」
「こんなのでいいの?」
作りながら首を傾げさせながらだ、こうクラスメイト達に問うたのである、
「一応作ってみたけれど」
「いいんじない?それで」
「悪くないわよ」
クラスメイト達もそのポンポンを見て答える。
「それでね」
「そう、じゃあね」
「ええ、ただね」
「ただって?」
「色それでいいのかしら」
琴乃の作っているポンポンはライトブルーだ、その色でいいかというのだ。
「うちのクラスその色だけれど」
「これがなの」
「うん、いいのかしらね」
「ちょっとそこが気にならない?」
こう話すのだった、ここで。
「黄色の方がいいんじゃないかしら」
「そうも思うけれど」
「ああ、いいのよ」
ここで彼女達にクラスの体育委員が言ってきた、彼女が言うには。
「うちのクラスの色はライトブルーでしょ」
「その色に合わせたからなの」
「だからいいのね」
「そう、いいのよ」
ポンポンの色はライトブルーでだというのだ。
「構わないから」
「クラスの色に合わせたのね」
「運動会での色に」
「そうなの、うちの学園の運動会ってそれぞれのクラスで色決められるじゃない」
「はじまる前にね」
「そうよね」
「だからその色に合わせてね」
体育委員は琴乃達に話していく。
「あえてライドブルーにしたから」
「じゃあ他のクラスもなの?」
琴乃はその話を聞いてクラス委員に問うた。
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