暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜妖精郷と魔法の歌劇〜
妖精達の舞踏会
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迸るコロナのようだった。一撃ヒットするたび、分厚いアーマーと肉質が爆発にも似た規模で千切れ飛ぶ。それが超高速で連続するので、剣で斬られているというよりも、大口径の機関砲で撃たれているに等しい。

その数、二秒で実に二十七連撃。秒間に直せば、十三.五発。

文字通り、息もつかせぬ連撃が次々と叩き込まれた守護ガーディアン達の身体が、紙屑の引き千切られ、一斉に周囲に散った。

吹き荒れるエンドフレイムの白炎の輪の向こうに、今度こそはっきりと見えた。

木の枝が網目のように絡み合ったドームの天蓋の中央に、十字に分割された円形のゲート。世界樹の幹を貫き、樹上の城へと続くアルヴヘイム最後の門。

だが、その前に疾駆する黒衣の身体を包む過剰光が急速に弱まった。

大きすぎる心意技を放った代償か、度重なる神装の使用限度なのか。はたまた――――

その両方か。

しかし、その背を押す、小さな手があった。

「れん、レンッ!?」

「いっけえええええぇぇぇぇぇっぇぇっっっっっ!!!!!」

ゴッ!!と空気と大気が分断されるほどの勢いで、少年の身体が漆黒の弾丸と化した。黒衣の姿は、ゲートに向かって飛翔し、そして防御線を突破した。たちまち守護騎士の身体が幾重にも重なり、一瞬開いた隙間、間隙を埋め尽くしていく。

その向こうに向かって、紅衣の少年はのども張り裂けんばかりに叫んだ。

「ユイちゃん!コードを転写!!いけぇええええええぇぇぇっっ!!」

塞がる寸前に見えた、驚愕した《黒の剣士》キリトの視線に向かって、《冥王》レンホウは静かに親指を立てた。
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