これで おあいこな
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スッ・・・と矢を一本抜き、構えた。
「少々誤解があったようでございますからしてもしもし。ルーシィ嬢は『アンタ火出せる?』と申されましたので、それがしは『いいえ』と答えました」
「?」
「・・・そうよ!そこの馬星霊!アンタなら・・・!」
サジタリウスが弓を構えた丁度その時、ティアが何かに気づいたように声を上げる。
「しかし・・・今重要なのは火を出す事ではなく、『火』そのものという訳ですな。もしもし」
サジタリウスがそう言う間にも、ガジルはナツにトドメをさそうと、右腕を鉄の剣へ変えていた。
「トドメだ火竜!」
「やめろーーーーーーー!」
ハッピーの悲痛すぎる叫びが響く。
その時・・・サジタリウスが放った矢が、二人の間を通過した。
その矢はガジルを倒す為にガジルを狙って放たれたのではなく・・・
その先にあった機械を狙い、放たれたのだった。
そして矢が命中すると、そこから一気に火が燃え上がる。
「火!」
「機材を爆破させて炎を!」
「おっしゃー!」
それを見たナツはがぶがぶと炎を食べ始める。
その右側に二本、三本と矢を放っていき、そこからも炎が燃え上がっていく。
「うおおおおっ!」
当然、それも残さず食べるナツ。
「何なんだ、あの馬みてーのは!?」
「星霊・・・あの女、星霊魔導士!?」
ガジルとシュランがサジタリウスに目を向ける。
「射抜き方一つで貫通させる事も粉砕させる事も、機材を発火させることも可能ですからしてもしもし」
「凄い!弓の天才なのね、サジタリウス!」
ルーシィが喜んでいる間にも、ナツは全ての炎を食べ終える。
「ごちそー様。ありがとなルーシィ」
それを聞いたルーシィは「うん」と頷く。
「火を食ったくれーでいい気になるなよ!これで対等だという事を忘れんなァ!」
「援護しますわガジル様!剛腕の蛇!」
そう言ってナツに向かっていくガジルの両腕に、真っ赤な蛇模様が巻き付く。
が、ナツはそんなガジルをギロリと睨み・・・
「ぐぁあっ!」
炎を纏った左拳でガジルの顎にアッパーを決めた。
「これでパワー全開だーーーー!」
ハッピーが喜びの声を上げる。
「レビィ、ジェット、ドロイ、じっちゃん、ルーシィ、仲間達、そして妖精の尻尾・・・」
「んぎぃ!鉄竜の咆哮!」
負けじとナツに向かってブレスを放つガジル。
が、そのブレスを突如起こった大波が綺麗に呑み込んだ。
「なっ・・・!?」
「相手がコイツ一人だと思ったら大間違いよ」
ティアは小さく地を蹴り、完全無防備なシュランに蹴りを入れる。
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