これで おあいこな
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を消し去る蛇です。まぁ、一属性しか消せませんが、貴女の場合は『水』の魔法しか使えませんから・・・これが丁度いいでしょう」
よく解らなかった人の為に説明しよう。
ガルナ島で戦ったユウカという男の魔法『波動』。
これは魔法を通さない魔法で、全ての魔法を中和・・・つまり、無力化する。
が、一つ弱点があり、一回に一属性しか消せないのだ。
例えば、相手がアルカの様に、火と土の属性の魔法を使ってきたとする。
その場合は、火か土、どちらかしか無効化できないという訳だ。
が、ティアはアルカの様に二つの魔法が使える訳でも、クロスの様に様々な属性の『何か』を持っている訳でもない。
魔法鞭はあるが、鋼鉄の鱗を持つガジルには魔法以上にダメージを与えられないだろう。
「っ・・・でも、やるしかないわね!」
ティアは鞭を握りしめると、それを鉄の棘のついた鞭に変え、一気に振るう。
しかしガジルは至って冷静に鞭を見つめると・・・
「しゃらくせぇんだよ!」
腕で鞭を弾いた。
「え!?」
「オラァ!」
あまりの事に驚くティアに容赦なく床が割れるんじゃないかという勢いで拳を振るう。
それを喰らってしまったティアは、大きなダメージのあまり動く事すら出来なくなってしまった。
「そんな!だってティアは、体を水に・・・!」
「もしかして、あの蛇が封じてるんじゃ・・・」
その光景にルーシィとハッピーも驚きを隠せない。
すると、ガジルはティアの綺麗にくるくると巻かれたカーリーロングヘアを乱暴に掴み、持ち上げた。
「くっ・・・」
「やっぱテメェ、火竜の女だろ。男一人に必死になってよォ」
ガジルは意地の悪い笑みを浮かべてそう問いかける。
それに対し、ティアは冷めきった瞳でガジルを睨んだ。
「何を言っているの?私はアイツの為に戦っている訳じゃない。ボロボロになったギルドの為でも、傷ついたアイツ等の為でも、ましてやどこぞの令嬢様の為でもないわ」
予想外の答えが返ってきた為、少しガジルは目を見開く。
ナツも、エルザも、ギルドを守っていた連中も、ギルドの為仲間の為と戦っていた。
が、彼らと同じギルドに属す彼女は、誰かの為に戦っている訳ではないという。
・・・だがまぁ、そんな事は・・・
「・・・まぁいい。どっちにしろ、二人まとめてぶっ潰すだけだからなぁ。まずはテメェだ」
ガジルには関係ない。
「潰れろ・・・海のクズ女」
ゆっくりとガジルが拳を振りかぶる。
「っ・・・!」
「ダメェーーーーーーー!」
「ティアァァァーーーー!」
ティアは振り下ろされる拳を覚悟して目を閉じ、ルーシィとハッピーが叫ぶ。
そして・・・ガジルの拳がティアに振り下ろ
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