これで おあいこな
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アスガンス)!」
事はなかった。
ガジルの顔面に、ティアの手から放たれた水の弾が直撃する。
「・・・テメェ」
「貴女、ガジル様を・・・」
ガジルとシュランがティアを睨む。
が、そんな事で怯むような女ではない。
「・・・私、愚者に裁きを与えるのは趣味とも言えるけど、目の前で死にそうな誰かを放っておく趣味はないのよね。死にそうな奴が、私の嫌いな人種であろうと」
半殺しにする事が趣味なのは問題だが、今はそれにツッコんでいる場合ではない。
「シュラン、下がってろ。こいつァ俺がやる」
「・・・それが御命令とあらば」
納得がいかないような顔をしていたが、シュランは後ろに下がる。
「調子に乗んじゃねぇぞ小娘がっ!鉄竜剣!」
腕を刺々しい剣へ変え、ティアに向かって振るう。
これがいつものティアならば、避けもせずそのまま喰らったであろう。
が、今のティアはシュランによって体を水に変える事を不可能とされている。
「っ!」
・・・が、海の閃光の名に恥じぬ瞬発力で、ガジルの攻撃を避けた。
「大海白虎!」
負けじと水で構成された虎をガジルに向けて放つ。
が、相手は鋼鉄の鱗を纏っている為、そこまでのダメージは期待できない。
「無駄だ!テメェ如きが俺の鋼鉄の鱗を・・・」
ガジルは叫ぶが、そこである違和感を覚える。
ティアは不敵で妖艶な笑みを浮かべた。
「何を言っているの?もうアンタは既に海の罠の中に・・・」
「っしま・・・!」
そう。
ティアは虎を放つと同時に、ガジルが吹き飛ばされるであろうポイントに魔法陣を展開していたのだ。
「大海白竜!」
床の魔法陣から水で構成された竜が現れ、ガジルを襲う。
「う・・・うおおおおおおっ!」
まさか攻撃が来ると思っていなかったガジルは、避ける事が出来ず、直撃した。
辺りに土煙が舞う。
「やった!」
「ティア凄い!」
それを見たハッピーとルーシィは歓声を上げる。
だが・・・。
「調子に乗んなっつったよな、小娘・・・!」
突如土煙の中からガジルが姿を現し、ティアに拳を振るう。
ギリギリで避け、すぐさまティアは反撃に出た。
「大海怒号!」
勢いよく水が発射される。
が、それはガジルに当たる前に・・・『消えた』。
「っ!?」
「無駄ですよ。ガジル様に貴女の攻撃は当たりません」
シュランは冷静に呟くと、ガジルの右腕を見た。
そこには怪しい紫に似た色合いの蛇模様。
「波動の蛇。波動の魔法の要領で、魔法
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