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銀色の魔法少女
第四十九話 鍵
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ンフォースさんとお別れしてきたよ」

 静かに語る彼女の声は少女に届いていないのかもしれない、けれど、私は話し続ける。

「防衛プログラムは凍結できたけどいつまた動き出すかわからないから、今の内に破壊しちゃった方がいいんだって……」
 
 私はそっと、その手を少女の頬に触れる。

「ねえ、あれでよかったのかな? 遼ちゃんなら何かすごい方法を思いつけたのかな?」

 私の呼びかけに、彼女は応えない。

「ねえ、いつになったら目を覚ますの? 遼ちゃん…………」



 
 

 闇の書の暴走から一夜明けても、遼ちゃんが目を覚ますことはなかった。

 最初は疲れているのかと思ったけど、あの日からずっと彼女は眠り続けている。

 原因は分かってない。

 遼ちゃんの体を蝕んでいる侵蝕も、止まっているらしい。

 クリム曰く、「あれはマスターが意識不明の時には進まない仕様」らしい。

 幸か不幸か、今の状態はクリムさんたちにとっては遼ちゃんの体を治す絶好のチャンスらしい。

 けれど、私は寂しい。

 いや、私だけじゃない。





「あ、すずかちゃんも来てたんだ」

「なのはちゃん……」

 ひょこりと、なのはちゃんが顔を出す。

「私たちもいるわよ!」

 扉近くに立つなのはちゃんの後ろから、アリサちゃんやフェイトちゃんが現れる。

「はやてちゃんは?」

「泣き疲れて寝ちゃった、仕方ないよね、大事な家族との別れだったから……」

 そう言って、フェイトちゃんは遼ちゃんを見つめる。

「まだ、目が覚めないんだね」

「うん、今日も同じ、体調とかは問題ないみたいだけど、意識が戻らないの」

「不思議よね、今にも起きそうな顔してるのに」

 アリサちゃんが指で遼ちゃんの頬をぷにぷにし始める。

「ちょっと、アリサちゃんダメだよ」

 私がすぐに彼女の手を退けようとした時だった。

「う、……うう」

「遼ちゃん!?」

 遼ちゃんが起きそうになって、私は急いで彼女に体を近づける。

「あ!?」

 けど、慌てていたためか足が滑って彼女の上に覆いかぶさる形で転けてしまう。

 私は目をつぶって、来るべき衝撃に備えるけど、何もない

(?)

「あ!?」

 なのはちゃんの声が聞こえて、私は恐る恐る目を開ける。



 私の体は誰かに支えられていた。


 いや、誰かはわかっている。



「遼、ちゃん……」

 遼ちゃんがその身を起こして、私を支えてくれていた。

「「遼!!」」「遼ちゃん!!」

 私は嬉しくて泣きそうになるけど、

(あれ?)

 何かがおかし
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