TURN100 マッドサイエンティストその七
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「ここはね」
「そうです、今はです」
「敵の司令官の指揮がとにかく凄いから」
「それでも負けていますので」
「だったらまず敵の司令官を叩く」
「そうしましょう」
「わかったよ、じゃあ大和に集中攻撃を浴びせよう」
ここは是非にというのだ。
「それじゃあね」
「それでは」
こう話してそうしてだった。
ソビエト軍はパイプオルガンを大和に集中させた、すぐに凄まじい量のビームとミサイルが大和に殺到した。
「な、何だこのビームの量は!」
「全て大和に集中させてきたか!」
「まずい、このままでは」
「大和といえど!」
「司令、ここは」
秋山も東郷に言う。
「最早」
「ああ、総員退艦だな」
東郷も覚悟していた、まさにそういった状況だった。
「仕方ないな」
「後でウラジオストクまで下がって」
「そのうえで修理だな」
満州にも修理工場があるがそこにも設けたのだ、ウラジオストクはソビエトとの戦いにおける重要な拠点の一つになろうとしているのだ。
「そしてそこからだな」
「今度はチェルノブですね」
例えやられてもそれで諦めるつもりはなかった、だが大和からの退艦は覚悟していた。
東郷は他の艦、具体的には小澤の乗艦である赤城に移るまでの指揮はその彼女か田中、若しくはダグラスに任せようと考えていた、だがここで。
宇垣が出た、彼は自らの乗艦である金剛を大和の前に出したのだ。
そのうえで無数のビームとミサイルを受けて轟沈した、これには秋山も驚いて思わず声をあげて叫んだ。
「外相ーーーーーーーーーーっ!!」
「案ずるな、生きておる!」
金剛から出る脱出用の小型艇からの言葉だ。
「総員無事だ!」
「何と、ご無事でしたか」
「うむ、わしは生きておる」
金剛は轟沈したがそれでもだというのだ。
「だから安心せよ」
「だといいのですが」
「しかしまたやられてしまったわ」
ここで言うことが変わった、そしてその宇垣がモニターに出ると。
首だけだった、その機械の首だけで言うのだ。
「全く、またわしだけだった」
「あの、お身体は」
「退艦の時に吹き飛んでしまったわ」
それで首だけだというのだ。
「乗員の他の者は全員五体満足だがな」
「外相だけですか」
「全く、困ったことだ」
「あの、サイボーグでないとあんた死んでるわよ」
ランファもその宇垣を見て目が点になっている。
「首だけって」
「これは幾ら何でも有り得ない的な?」
香港も唖然となっている。
「俺も驚いた的な」
「俺首だけで生きてる人はじめて見たわ」
「俺もや」
スペインもブラジルも唖然となっている。
「サイボーグってある意味便利やな」
「あれで生きてるんさかいな」
「全く、困ったものだ」
口ではこう
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