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ヘタリア大帝国
TURN100 マッドサイエンティストその六

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「宙で止まったり垂直に上下左右にも動ける」
「それはかなり凄いですね」
「それはまた」
「そうだ、しかしだ」
 性能は凄い、だがそれでもだというのだ。
「その操縦は相当難しいらしいからな」
「じゃあ今はですか」
「とりあえずは」
「ああ、練度はそれ程ではない筈だ」
 事実上はじめての大規模な運用だ、それではだった。
「到底だ」
「それではですね」
「今は」
「そうだ、今はだ」
 こう言ってそしてだった、そのうえで。
 彼等は今はミサイルを放った、そのミサイル達がまだ編隊としての運用は充分ではないヘリ達に向かうのだった。
 そのミサイルはヘリ達にかわしきれるものではなかった、それで。
 ヘリ達は次々に撃沈されていく、彼等は瞬く間にその戦力を失った。
 小澤はその戦局をモニターで見ていた、そしてこう言った。
「では後はです」
「はい、敵艦隊ですね」
「彼等をですね」
「攻撃して下さい」
 まさにそうしろというのだ。
「戦力がなくなった空母よりもです」
「敵の戦艦ですね」
「彼等への攻撃をお願いします」
「了解です」
 パイロット達は小澤の言葉に応える、かくして。
 まずはヘリ達を出して戦力ではなくなった空母達は放置され戦艦達が攻撃された、ビームや爆弾を使って。
「くっ、ビームといえどもな」
「威力が違うな」
「何だ枢軸軍の艦載機の攻撃は」
「妙に強いぞ」
 ビームでもかなりのダメージを受けていた、それでだった。
 ソビエト軍の艦艇は次々と撃沈されていく、だがジューコフはそのことも折り込み済みであり動じていない。
 彼は冷静にこう言ったのである。
「いいか、今はな」
「はい、これからですね」
「パイプオルガンですね」
「それから突撃を仕掛ける」 
 シベリア戦と同じ戦術だった、ここまでは。
「しかしだ」
「しかし?」
「しかしといいますと」
「攻撃目標は集中させる」
 これまでの広範囲攻撃ではないというのだ。
「今はな」
「?といいますと」
「どうされるのですか?」
「敵の指揮艦を集中的に叩く」
 そうするというのだ。
「今回はそうする」
「では敵の旗艦大和を狙うのですか」
「そうされるのですね」
「そうだ」
 まさにその通りだというのだ。
「ここはな」
「まずは頭をですね」
「敵の頭を叩くのですね」
「どうやらこれまで東郷司令の指揮にも負けている」
 東郷の水際立った戦術指揮、それをどうするかというのだ。
「だからここはだ」
「大和をですか」
「あの艦を叩くのですね」
「そうする、後は数で押す」
 指揮艦を潰したそれからのことももう決めていた。
「ではな」
「そうだね、それがいいね」
 ロシアがジューコフのその決定に頷いた。
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