暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王GX 〜水と氷の交響曲〜
ターン30 激戦!三幻魔〜神の雷、ハモン〜
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引けばいいの。私のデッキが私の気持ちに応えてくれるなら、あとたった一枚のカードで私は勝てるから、だってさ」
「貴様………!言わせておけばそのような戯言を!」
「なら、試してみる?私のターン。これがラストドロー、だってさ」

 ゆっくりと落ち着いた動きでデッキトップに手をかけ、そのまま1枚のカードを引く夢想。でも、攻撃力4000のハモンを出している今の殉教者をたった1枚のカードで倒しきるなんて、そんなことどうやって……。

「来たよ、だって。私は手札から500ライフを払って装備魔法、守護神の矛をワイトに装備!」
『ああ、その手があったか。なるほど、そーゆーことか」

 夢想 LP600→100

 ワイトがおもむろにどこからともなく金色に輝く槍のような武器を手にし、その白い骨の腕で器用に振り回す。そのバックに、ぼんやりといくつもの骸骨の顔が重なって見えた。

 守護神の矛
装備魔法
装備モンスターの攻撃力は、お互いの墓地に存在する
装備モンスターと同名のカードの数×900ポイントアップする。

「だが、そんなカードを使ったところで墓地のワイトは2体、よって上昇地は800止まりなはずだ。我が分身を倒すにはまだ役者が足りんな」
「ううん。ワイトメアとワイト夫人の共通効果がこの瞬間適用するよ」
「共通効果、だと?」
「『このカードのカード名は、墓地に存在する限り「ワイト」として扱う』………ここまで言えば、もうわかるよね」

 笑顔で語る夢想。だけど、僕は……。

「(すいませんユーノ先生、どういうことか教えてください)」
『前々からアホだアホだとは思ってたけど、ほんっとにアホだなぁお前。今はワイト夫人もワイトメアも墓地にいるからワイト扱い、そして場にいるのはワイト。夫人とメアがワイトになった以上、その数も守護神の矛の強化に使えるってことだよ。今でいうと、ちょうど7体分だな』

 ワイト 攻300→6600

「正面から……押してくるだと!?」
「これが私のデュエルスタイルだもん、だってさ。ワイト、攻撃!」

 ハモンが5本の雷を落としてワイトに攻撃を仕掛けるも、ワイトは手にした矛でそのうち4本を薙ぎ払う。最後の1本が命中して爆音と土煙が上がった、と見えたのもつかの間、黒こげになった服を放置して飛び上がった素っ裸の骸骨がケタケタと笑い声をあげながらハモンの顔面に真正面からとどめの一撃を叩き込んだ。

 ワイト 攻6600→降雷皇ハモン 攻4000(破壊)
 殉教者―ハモン― LP1900→0





「馬鹿な、この我があああぁぁぁっ!!!」

 最後に一声叫び、黄色い光となって火山へ飛ばされるハモンの殉教者。

「ごめん、清明……。私が、残り全員、相手するつもりだった……けど
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