第八話 修行ですか応用ですか
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すね。では、私達も始めましょう」
「はい」
普段塞き止めている魔力がたまっている部分の出口を開くイメージで全身にみなぎらせる。これだけでも軽い身体強化になっている。魔力消費はゼロ。
そして思考を戦闘モードに切り替える。この状態の俺は最善手を即座に計算する、つまりは超高速思考状態。以前銀髪相手に使った脳の状態。
朱乃先輩の一挙一動を視界に納める。どのように魔力が動き、どのような経路で発動、どのような効果を生み出すのか、見て、観て、視て、見尽くす。
先輩が羽を広げて空に浮かぶ。
そして右手を天に掲げ、電気を迸らせる。
瞬間、俺は高気圧と低気圧の境界を操って真空の道を作る。雷が放たれる。しかし雷は俺が作った真空の道を伝って検討違いの地面に当たり、ドガァンという凄まじい音を鳴らし、粉塵が舞い上がる。スキマを作って後ろに回り込む、そして裏拳気味に傘で殴る!
『幻想狂想穴』
「くっ!?」
避けられた。体の腰の部分を狙ったんだが、前に咄嗟に跳んだようだ。牽制として魔力弾を放つ。あっさり雷で消されるが、それが狙いだ。雷を放つとき、右手を天に掲げる必要がある。それに私が撃った魔力弾は牽制用。つまりは被弾すると煙幕のように広範囲に広がる。つまりは周りが見えなくなるわけだ。俺は煙から離脱し、次の攻撃を加える。
『魔眼「ラプラスの魔」』
煙の範囲外に囲むように『眼』を配置する。その眼から魔力弾を放つ。私単体とは比べ物にならない魔力弾が襲う。しかし、一転に集中したのが不味かった。急上昇してきた朱乃先輩。避けられたか。
「やりますね。ではこれはどうです!?」
四方八方から電気のパチパチという音が聞こえる。一本一本なら先程のように真空の道を作って回避するが、さすがにこの量は難しい。脳の反応はまだ大丈夫だが、体が追い付かない。まあ、先輩のことだから威力は弱めてるだろう。
「喰らいなさい!」
そう簡単に喰らう分けにはいかないのよ。
『夢想天征』
ほんの少しの間だが、この世の理から外れ、目視すらできない完全異脱状態。この状態の私はどんな攻撃も効かない。そもそも当たらない。その場から離脱する。先程までいた場所は、凄まじい音量と光で、見ることすらかなわない。朱乃先輩は当たった箇所を見て狼狽えている。それはそうか。あの攻撃からは逃れられないと思ったのだろう。しかしそこにいるはずの後輩は影も形もない。もしかして、消してしまったのでは、とでも思ったのか?まあとにかく、私は真上から奇襲をかける。
『霊符「夢想封印」』
七色の閃光が先輩を包み込まんと進む。しかしさすがは先輩。こちらに気付き迎撃しようと右手を天に掲げる。しかし、掲げる途中で、魔力弾の邪魔が入った。一度発動して今
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