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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第八十話 夜天の主 ★
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空間を砕く鍵となる。
それと共に姿がゆっくりと消え始める士郎。
「士郎君、それって」
驚くはやてだが、士郎は死や危険はないと本能が理解していた。
夜天の書に取り込まれる時も同じような現象だった事も理由の一つだろう。
「大丈夫だ。外で会おう」
「うん、またな」
士郎もまた静かに夜天の書の中を後にする。
そして、なのはとフェイトの魔力が高まる中で多数のスフィアが展開される。
「N&F、中距離殲滅コンビネーション―――」
「―――ブラストカラミティ」
魔力は最高まで高まり
「「ファイア!!」」
桃色と金色の砲撃が絡みあいながら正面から撃ち抜く。
それと同時に桃色と金色のスフィアから放たれた小砲撃が上下左右から全方向から防衛プログラムの全てを呑みこんだ。
その爆煙の中から空に向かって赤い閃光が飛び出してくる。
警戒をするなのはとフェイトだが赤い外套とその白い髪を見忘れるはずがない。
赤き閃光は勢いをなくし、海に向かって落ち始める。
それと同時になのはとフェイトが足場となる魔法陣を設置し、士郎はそこに着地する。
「士郎君!」
「士郎!」
喜びが籠ったなのはとフェイトの呼び声に安心しろと頷いて見せる士郎。
そして、視線を爆煙の中に残った白い光に向ける。
だが、その眼には警戒や敵意はない。
静かな穏やかな眼。
士郎の戦闘中とは違う眼にわずかに驚きながらも、なのはとフェイトも士郎に倣う様にその光を見つめる。
その光の中、夜天の書の空間内では温かな光の中をはやてが漂っていた。
それを優しく抱きとめる一人の女性。
「夜天の魔導書とその管制融合騎、リインフォース。
この身の全てで御身をお守り致します。
ですが防御プログラムの暴走は止まりません。
切り離された膨大な力が直に暴れだします」
「うん。まあ、何とかしよう」
はやてが伸ばした手の先に現れる夜天の書。
はやては夜天の書を自身の胸に抱きしめる。
「ほな、行こうか。
リインフォース」
「はい。我が主」
その言葉にリインフォースの姿は一つの光となり、はやての頭上に控える。
そして、はやては夜天の魔導書に右手を掲げる。
それに応えるように開かれる頁。
そこには不自然な空白が存在していた。
「管理者権限発動、リンカーコア復帰。
守護騎士システム破損回帰」
空白をなぞる様にはやてが指を奔らせると空白を埋めるように文字が書き込まれていく。
それと共に夜天の書の周り浮かぶ四つの光。
その光に並ぶように光となったリインフォースも夜天の書の傍に降りる。
「おいで、私の騎士達」
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