ニシオリ信乃過去編
Trick-14_信・・・乃だよね?
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「ほ、本当に?」
「信乃にーちゃんなの!?」
混乱している御坂親子を含め、泣きながら俺にすがりついてくる幼馴染に俺の4年間を話していった。
話をすると言っても、表の話ばかり。
半年間、生死を掛けて戦場を駆け抜けた事。
イギリス貴族に助けてもらい、執事として働いていた事。
日本での戸籍が死亡扱いになっていたから、貴族に頼んでイギリス国籍を偽造してもらった事。
色々と気持ちの整理がつかなくて日本に帰れなかった事。
世界を回る内に、気持ちの整理がつくのがかかり、やっと今日来た事。
何て言ってみたが、美雪は俺の言っていた適当な事に気が付いているのか目がジト目になっていた。
「と言う事なんで、今後ともよろしくお願いします」
「よろしくするわよ信乃! 生きていてお姉さん嬉しいわよ〜!」
「よかったね、雪姉ちゃん!」
「そうだね・・・・うん、信乃が生きていて嬉しいよ♪」
とりあえずジト目は無くなり、純粋に喜んでもらえた。
「・・・・それで3人にお願いがあるんだけど・・・」
「なにかしら?」
「俺が学園都市に来たのは、3人との仲直りの他に理由があるんだ」
実際は3人とは出来るだけ会いたくなかったけど。
ハラザキの件に巻き込みたくないしな。
「実はとある奴を追っていて・・・・そいつが学園都市に居ると思うんだ」
「・・・奴とか、そいつとか、あんまりいい感じじゃない人なの?」
「さすが鈴姉、こう言う事に敏感だな。
単刀直入に言う。あまり俺に関わってほしくないんだ。
少し危ない奴を追っているから」
「大丈夫なの?」
「別に追っているのは俺だけじゃないよ。鈴姉達をここに呼んだ人達が協力してくれているし、
俺はあくまでチームの一人ってだけだよ」
これは嘘だ。正確に言えば、追っているのは俺であり、バックアップで氏神クロムがいるだけ。
とてもチームとは言えない。
でも、『ハラザキを追うチーム、ただし一人だけ』と言えばチームに違いないかもね。
「良かった、子ども一人で人探しなんて普通じゃないから」
「でも信乃にーちゃんなら普通じゃない事もするからね〜」
「もう、琴ちゃん♪ 変な事言わないの♪」
本当に変なこと言わないでくれ。それ当たりだから。
「というわけで、正直に言えば巻き込まれる可能性が少しあるから、
3人にも会わずにいたかったんだけど・・」
「そのチームの人が私達を引き合わせたのね。今度会ったらお礼を言わなきゃね」
「ん♪ 私も♪」
楽しそうに言う鈴姉と美雪。俺としてはお礼参りをしなきゃいけない気分だけどね。
しばらくの間、俺の4年間を中心に様々な話をしていた。
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