ニシオリ信乃過去編
Trick-12-1_で、殺人者さんはなんでこんな所にいるのかな?
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もちろん俺は反撃するし、殺されもしない。
適当に相手していりゃ、お前の殺意も治まるだろ? 今みたいにさ」
「・・・・いいのか? そのたびに君は殺されるようなものだぞ?」
「殺されないよ」
「その根拠は何だい?」
「根拠? 今の勝利ってだけでいいだろ。
今の戦いに俺が勝った。だからこれからも負けない」
「僕の技術が成長しても?」
「その分、俺も成長していくから問題ない。
あと、もう一つ理由がある。
お前は殺人衝動を持っていても、今後絶対に人間を殺さない。そこは信頼しているぜ」
「信頼か・・・された事が無いな。
君の名前、教えてもらっていいかな、通りすがりの暴風族さん?」
「信乃。
西折 信乃だ」
「西折、信乃。
僕と、友達になってくれないか?」
「・・・あのなー、いまさら何言ってんだあんた?
殺すつもりがあろうとなかろうと! あんたと俺は命がけで戦ったんだぜ?
つまり俺達はもう友達じゃねーかよ。そんなよそよそしいこと言われたら傷つくじゃねーか」
宗像と友人になった理由。それは宗像の生き様に好感が持てたからだ。
宗像は殺人衝動を抑えて、他人の命を必死に奪わないようにしていた。そこに好感が持てた。
倒れている宗像に手を伸ばした。
宗像もその手に握るために腕を伸ばした。
宗像の袖口から“クナイ”が落ちて、そして2人は手を握り締めた。
和解後、俺は実験施設について宗像と話をした。
施設の実験体である宗像は、自分の参加していた実験以外にはあまり知らないらしい。
宗像の受けたのは精神による肉体強化の実験。
精神のみを手を加え、それによる肉体への影響を試す実験。
実験体は13人ほどいたが、他は失敗による死亡が確認されており、
宗像が最後の実験体のようだ。
施設を廃棄するにあたり、実験体の処分さえも行わず急いで出て行ったらしい。
元々、この施設の実験体は多くないらしく、そのまま放置して餓死させた方が楽だと判断したようだ。
命を軽んじる実験者に腹を立てつつも、宗像から色々と話を聞いて現状を把握することが出来た。
その後、宗像は実験施設から出るように話をした。
宗像が出なかった理由は、自分の殺人衝動を抑えるのに自信がなかったからだ。
だが俺との戦闘で若干だが大丈夫だと安心して施設から出る事を決意した。
その際に
「その面白い靴、出来れば出いいから僕にも教えてくれないか?」
とか言っていた。
ま、友達からのお願いだから、今度教えてあげますか。
つづく
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