ニシオリ信乃過去編
Trick-08_ASEに入らないか?
[5/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
りのものはありますし、
初心者の私でも解体寸前まで出来ましたし・・・」
「面白い事言うの。初心者やったら作業速度がもっと遅いと思うんやけどな。
簡単にいえば、この程度の構造やったらネット探せば作り方をなんぼでも見つけられる。
ダミーも同じ。教科書の通りに作った爆弾ってことや。
だから犯人は手慣れた奴やない。
もう一個付け加えると、火薬の量もダミーや。
本当の量やと、この階段の一部を壊すことしかできへん」
「爆薬が、ダミー?」
「大方、自分のしでかした事を近くで見て喜びたいだけの愉快犯。
せやけど大事を起こす根性ない、作るのもネット見ただけの素人や。
そして愉快犯やったら近くにおるはず」
すごい。たった一つの爆弾を見ただけでプロファイルに近い犯人像を作った。
これがプロの実力なのか。
「悟、犯人はさっきまで7階の階段の所にいたようやで。
俺は他の階段の所で待ち伏せしとくさかい、はよ行きや!」
「わかりました!」
おそらく仲間のだれかが監視カメラから様子を見ていたのだろう。
耳に着けていたインカムの指示に従い、2人は行動を始めた。
確か関西弁を話す20代前半の人が、波戸さんと呼ばれていた。
そしてヘルメットをかぶって良くわからなかったが、中学生ほどの小柄な人が悟さん。
悟さんはトライアルバイクで階段を駆け上って行った。
バイクってあんなことできるのか? すごい!
「お前は入口にある≪ASE≫のトラックの所にその箱を持って行きや。
ワイらの仲間がおるさかい、事情を説明してくれ」
「は、はい!」
***********************
ASE
Almighty Support Enterprise、略して『ASE』(エース)。「軍人からベビーシッターまで常に一流を派遣する」をキャッチコピーとし、世界中から様々な分野のスペシャリストを集めた国際的人材派遣会社である。依頼料金は高額だが、任務遂行は正確かつ迅速。
Wikipediaより参照。
マジですか? 波戸さんが言っていたASEって、あのASE!?
指示通り、外に止めてあったASEのトラックを見つけたが、
有名な会社のロゴマークを見た時はかなり驚いた。
「ん、君か? 波戸が言っていた解体してくれてた少年とは?」
「は、はい! 私で間違いないと思います」
眼鏡をかけた40代程の男性が、俺に近付いてきた。
服装はスーツだが、その体躯はしっかりとしている。
「私は百舌鳥という。普段はASE日本支部長をしているが、今日はリチャードに
用事があってな。たまたま近くにいたのさ」
「は、初めまして。西折信乃といいます。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ