暁 〜小説投稿サイト〜
とある碧空の暴風族(ストームライダー)
ニシオリ信乃過去編
Trick-08_ASEに入らないか?
[4/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
します。
 
 繰り返しお伝えします。ただいま ――』

館内放送が流れる。爆弾と言うとパニックになる可能性がある。
それを防ぐために嘘を放送しているようだ。

この階段はあまり使われていないと思う。運よく周りに気にせずに作業を進められる。

パチ、パチと配線を一つずつ切っていく。

残り3本になった時、俺の手は止まった。止めざる負えなかった。

「は、リチャードさんには自信があるように言ったけど、やっぱり上手くいかないな」

残りの配線、この3本が厄介だった。今までの配線はマニュアル通りだったが、
ここに来てダミーの配線が混ぜられている。
構造を考えると3本中に2本がダミー。切れば爆発する。
残念ながらダミーの対処や見抜き方はまだ習っていない。

「すみません、リチャードさん。今の状況ですけど・・・――――」

――――――

『ふむ、なるほど。ダミーか』

「ええ、私の実力では手を付けられません。最悪の場合、一か八か・・」

『馬鹿を言うな! 命を大切にすると言う事を考えろと講習で教えただろ!!』

「ですが・・」

『それにこちらでも手を打った。偶然、教え子がうちに来ていてな。
 お前の所に向かわせた。ほら、バイクの音が聞こえてきただろ?』

リチャードさんの言うとおり、バイクのエンジン音が聞こえてきた。
だんだんと音が大きくなってくる。
ついに音だけでなく、バイクも見えてきた。

青にカラーリングされたトライアルバイク。
2人乗りで階段を駆け上り、そして俺の側で止まった。

「リチャード隊長が言っていた≪信乃≫ってのはお前でええんか!?」

後ろの席から降り、ヘルメットを外しながら聞かれた。え? 日本語、しかも関西弁?

「あ、はい! あなたたちは?」

「お前の先輩になるかの」

と答えながら目線は爆弾に注がれていた。

しまった・・解体している途中の爆弾を引き継ぐことは難しい。
切った大量の配線があり、元々はどのように繋がっていたか考えるのに
余計に時間が掛かってしまう。

少しでも時間省略するため、解体前の状況を教えないと。

「先輩さん・・・配線ですけど」

「よし、これや」

パチン

え? まだ10秒も見ていないのに、わかったの?

「これで大丈夫や。悟、後は犯人を捕まえるだけええんやったよな?」

「はい、波戸さん」

本当に爆弾のタイマーが止まっている。すごい。すごすぎる。

「あの、波戸さん・・・で、お名前は合ってますよね?。犯人ってどういうことですか?」

「おう少年、この爆弾って単純な作りやと思わなかったか? ダミー抜きで」

「そう、ですね。同じタイマー構造でも、もっと複雑な作
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ