ニシオリ信乃過去編
Trick07_“俺”の中の歪みを治してくれるって言うんですか?
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ルズ2、2階への探索を開始する!」
なんだ、どうなっている?
俺が倒そうとした奴を、別の奴が、奴らが乱入して倒している?
とにかく守りに入らないと。
キッチンカウンターの陰に隠れているテッサちゃん、ビバリーさんの所に俺は行く。
急に入ってきたことでビバリーさんが驚いて体を震わせたが、俺だと解って少し笑みを浮かべた。
何か言いたいようだったが、人差し指で『静かに』にジェスチャーをするとビバリーさんから頷きが返ってきた。
「ウルズ2、リビングにて敵勢力2人を確認。
しかし意識がありません。問題ないと思われます」
「了解だ。
さて隊長、どうしますか?」
「テッサ! テッサいるのか!? 無事なのか!!?」
「ちょ、隊長! まだ安全は確保されていませんよ!」
この声は、リチャードさん!? しかも隊長って呼ばれていたし。・・・ってことは乱入してきた奴らってリチャードさんが指揮する警察の部隊?
「信乃くん! ビバリーくん! 無事なら返事をしてくれ!」
「・・・了解。大丈夫ですよ、リチャードさん」
「その声は信乃くんか!?」
走る音が近づいてくる。
そしてキッチンカウンターの陰に隠れていた俺達3人の前に現れたのは、親バカのリチャード=マデューカスさんだ。
服装は見なれている普段着ではなく、警官という服装でもない。
一般的に当てはまるのは“兵士”の格好だ。
「大丈夫か!?」
「ええ、3人とも怪我ひとつありません」
「そ、そうか。よかった。本当に良かった」
「た、隊長。お喜びの所に申し訳ありませんが、報告があります」
「すまない、取り乱してしまった。
それで報告とは?」
「はい。2階にて更に1人の敵勢力を確保しました。
1階、2階の全ての部屋、物陰を確認完了。敵勢力を全て確保したと思われます」
「うむ。しかし完全とは言い切れない。外の車まで移動しよう。3人ともいいかね」
「わかりました。ビバリーさん、テッサちゃんは俺が運ぶよ」
「私がやるわ。信乃は強盗を倒したんでしょ? 私もベビーシッターなのよ。
これぐらいの仕事させてちょうだい」
そう言っているビバリーさんの手は震えていた。
この数分間、テッサちゃんを守るために本気で抱きしめ続けて疲労したからなのか。
それとも恐怖に耐え続けたからなのか、恐怖からの安心感なのか。
震えながらもゆっくりと立ち上がるビバリーに尊敬の念を抱かされた。
「・・・では、お願いします。行きましょう」
―――――――――――――――――――――
リチャードさん達の指示に従い、外に止めていた車に乗り家から離れて行った。
車と言っ
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