妖精の堕ちる時
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
ナツがガジルと、ティアがシュランと、エルザがジョゼと対峙しているその頃。
妖精の尻尾のギルドの前では、ギルドメンバーと幽兵の激しい戦いが繰り広げられていた。
だが、ジョゼによって強化された相手に、メンバーは手も足も出ない。
『とある集団』を除いて・・・。
「行くぞ!エウリアレー!」
そう叫びながら、スバルは自身の銃『エウリアレー』に魔力を流し込む。
すると銃は連射に特化した形状へと変わり、その銃口に黒みを帯びた銀色の光が灯った。
「俺達のギルドに・・・手ェ出すんじゃねぇぇぇぇぇぇぇっ!」
二丁の銃を器用に構え、向かってくる幽兵に向ける。
「撃ち抜け常闇!滅しろ暗黒!ホーリィィィー・・・バァァアストォオォォッ!」
その銃口から放たれた無数の銀色の魔法弾は、綺麗に幽兵にだけ決まっていく。
しかも、銃弾一発一発が意思を持っているかのように、避けられても相手を撃ち、自由に方向転換する。
「何体でも来るなら来やがれ!妖精戦闘狂・・・スヴァルが相手だ!」
ちなみに、妖精戦闘狂は異名ではなく、ニックネームだ。
何せこの男、趣味は『売られた喧嘩を買う事』と答えるくらいの戦闘好きなのだから。
そしてその威圧感に怖気づいたのか、幽兵はスバルを避けてギルドに攻撃を加えようとする。
「チッ・・・ヒルダ!」
スバルが舌打ちをしながら叫ぶと、所有者に喚び出された召喚獣の様なスピードで、幽兵の前にヒルダが立ち塞がる。
「ギルドには指一本触れさせん!」
そう言うとヒルダは自身の杖『セルリヒュール』の先端に魔力を込める。
「聖なる光よ、全てを砕け!」
その瞬間、淡い紫の光が杖の先端に集まっていく。
そしてその光は鎌の刃のような形を創りだした。
「爆砕一閃!エラリケーション・・・ザンバァァァァァァァァッ!」
根絶の名の通り、相手を一掃する勢いで鎌を横薙ぎに振るう。
そのまま鎌を振るいながら、スバルと背中合わせになる。
「さっすがヒルダ」
「手は抜くな・・・力では我々が勝っているだろうが、如何せん数が多い」
「わーってる。こっちは怪我人も多いし・・・とにかく、やれる事をやろうぜ」
「ふっ・・・当然だ。そうでなければ、妖精の尻尾の名が廃る」
一方、そんな2人から少し離れた場所では。
「力を貸して!召喚!ルナティックロア!」
サルディアが飛竜のアイゼンフロウとは別の、今度は純白の羽を生やした天使のような女性を召喚する。
「お喚びでしょうか、サルディア嬢」
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ