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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-4
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蓮は18歳なのでクラスと同じ一年生寮では不便なところがあるかもしれないから、二年生寮の方で調整したそうだ。
蓮の年齢を知った時に一夏が若干騒いだが、蓮は気にしないですぐに寮へ向かった。
ちなみに寮は一つしかない。その代わりに広い。ものすごく広い。一階は一年生。二階は二年生。三階は三年生。食堂は一階にある。それもものすごく食事のためのスペースが広いが。


      ◯


「2515号室はっと……ここだな」


蓮がこれから住む部屋は二階の一番遠い角にあった。これでは何かと不便ではと思うことはなかった。逆にほかの生徒に見られるようなことはそんなになさそうで安心した。遠いのは事実ではあるが、いやではない。


――コンコンッ


中に人がいないかノックはしておく。ノックしないで入った場合に中に人がいたら、それは十中八九女子だ。外れることはない。絶対に女子だ。二年生で会ったこともない人にいきなり変態扱いされるのはごめんだ。


そんな理由からノックしたのだが、中から返事はなく、鍵もかかっているようで無人であることが分かり、蓮は鍵を使ってドアを開けて入った。
中にはシングルサイズのベットが二つ、スペースを開けて並べられており、机が二つに大きな窓。ベランダもあるようで、意外に広かった。
そして、窓側のベットの上には段ボールが一つとカバンが一つ置かれていた。蓮の私物である。
カバンの方には私服をそんなに多くはないが、入っている。段ボールの中にはパソコン、充電器など電子機器類に関するものが大半を占めている。その中に写真立てが三つ。


パソコンを窓側の机に置き、通信環境を整えて写真立て三つを机の隅に置くと同時に部屋の扉のかぎが開けられて、誰かが入ってきた。


「ふうっ……あら? もう同室の人がいたのかしら、初めまして私の名前は更識――――」


部屋に入ってきた少女の言葉は最後まで続くことはなかった。蓮が、彼女にかぶせるように声を発したからだ。


「――――刀奈」
「――――ッ! それは私の――――!?」


少女は、身構えたが相手の姿を見ると固まってしまった。
少女の容姿は、一言で言ってしまえば美少女である。女性が目指す理想的な体型に女子にしては高めの身長。水色の髪を肩まで伸ばして、先端の方は外側に跳ねている。赤い瞳をした少女。


更識家第十七代目当主、更識楯無。本名を更識刀奈。


「えっ……どうして、ここに? ここにはいない筈なのに……」
「そんなことはない。現に俺はここにいる」


何年も会うことが出来なかった幼馴染が今、目の前にいる。
唐突に自分の手が届く範囲からいなくなってしまった大切な人が目の前にいる。


楯無、いや刀奈は、蓮のも
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