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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-4
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を考えているうちに話を纏められてしまい、もう変更は不可能であった。こうなれば、もう手加減をするしかない。気づかれないように。
こんなことになるのなら、無理してでも実技試験を受けておくべきだった。
実は蓮、実技試験の日程の時に高熱を出してしまい出られなかった。それでも、二人しかいない男でISを動かせるものとして放っておくわけにはいかなかったのだ。
日本政府は、御袰衣蓮の入学を強制的に決めた。
人生とは自分の思うようにいかない。今更ながら実感した蓮であった。
◯
一日の授業も終わり、部活や寮に戻る者など様々な過ごし方がある放課後になった。蓮は部活に入る気など毛頭なく、そのままフリーでいることにしていた。
蓮がなぜまだ教室にいるのかというと、山田先生に残っている様にといわれていたからである。居残りではない。まだ伝えることが残っているということだ。
しかし、蓮はすぐにでも教室から出たかった。一夏がさっきから何かと話しかけてきて気持ち悪い。うるさいがウザいになり、それを通り越して気持ち悪いになっていた。
一夏は、フレンドリーなのだ。ただ、フレンドリーすぎて、人の肩などにに勝手に触れてこようとして気持ち悪い。
転入生とかであれば、このフレンドリーさは救いになるかもしれないが、蓮はそうでもない。むしろ邪魔である。
話しかけてくる一夏を遠ざけようと、携帯型の音楽プレイヤーを取り出してイヤホンをして遮断した。それでようやく折れたのか、自分の席に戻って行く一夏。ようやく静かになった。
ふと窓の方を向くと、空に光り輝いていた太陽が水平線に沈もうとしていた。
オレンジ色に染まる空。西側に窓があるため、よく見える。久しぶりに見た夕日。こうしてまじまじと見るのはあの日以来だった蓮。
何だかあの日のことを思い出して涙ぐんできた。
「ああ、よかった。まだ教室にいましたか、織斑君。それと見袰衣君は待たせてすいませんでした」
「いえ、大丈夫です」
「そう言ってもらえると助かります。それで、伝えたいことというのは、寮のことです」
蓮は、ほかの人に見られない様に裾で目元を拭いながら山田先生の方へ向かっていく。
伝えたいことはどうやら寮のことだったようだ。
山田先生によると、一週間は自宅通学だったはずなのだが、政府の方で調整しろと来たので何とか寮に入れられることにしたとのこと。
蓮に関してもほとんど似た理由からだった。
説明を受けながら渡されたカギ。一夏には1025号室。蓮には2515号室。とそれぞれ違う部屋の鍵であった。
蓮は疑問に思いこそしたが、気持ち悪い一夏と一緒じゃないだけましと、逆に喜んでいる。しかし、一夏は頭の回転が悪いのか態々質問した。面倒な奴だ。
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