第79話 少年たちは無双するようです
[6/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
のお面の様な物を被り、今僕を串刺しにせんと延びた黒い槍を両腕に
巻き付けたその黒い影は、憮然と言い放った。まるで、僕を試すかのように。
「お前の呼びかけに応じ参上した。ナギ・スプリングフィールド。私は"ボスポラス"のカゲタロウ。
貴様に、尋常の勝負を申し込む!!」
「待ってください、ここでは街に被害が―――」
「そんな事を気にしてんのはテメーだけだぜ?」
先程の変質者の横槍に、周りの人達を見る。・・・確かに、既に賭けだなんだと騒いでる。
騒ぎには慣れてるって事ですか・・・なら!
「此処でやらなければ漢が廃る!その決闘、受けて立つ!!」
ゴバァァァアアアアアアァァァッ!!
「中級魔法遅延……!?楽しませてくれる!!」
ゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾゾンッ!!
こんな事もあろうかと常時遅延しておいた"雷の暴風"を放つも、幾十と束になり突き出される影の槍で
簡単に相殺される。やっぱり、この人は強い・・・!Bランクかそれ以上の実力者。
魔法を放つ度に、僕の中で淀んでいた何かが消えて行く。今なら、その正体が分かる気がする。
「("不足"……僕は満足していなかったんだ。そう、僕が欲していたのは……!!)強者との真剣勝負!!
"ラステル・マスキル・マギステル!天鳳降臨 紅の鳳は我が魂を糧とし 尚美しく!"『飛翔する火鳥』!!」
KhyAaaaaAAaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!
「次々と珍妙な魔法ばかり出せるものだ。『千影無間連槍』!!」
僕の出した白く輝く火の鳥とカゲタロウの束ねられた影の槍がぶつかり、ゴシャッ!と嫌な音がして
火の鳥が串刺しになり、そのまま僕へ飛来する。中るよりも一瞬速く『天掴む雷神の双手』を唱え、
当たる物だけを掴み砕く。避け切られたのが意外だったのか、カゲタロウの動きが一瞬止まる・・・!!
「なにっ……!?」
「『武装化銀龍』!」
ズグンッ
「ガッ―――」
「双掌開放―――『皇竜轟雷掌』!!」
バリバリバリバリバリバリバリバリバリバリバリィィィ!!
「ぐぅおぉおおおおおおおおぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!!?」
いつかの小太郎君のように、腰溜めにして威力を高めた"双掌打"を腹部に叩き込み、ゼロ距離で雷化させた
銀龍を開放する。流石に効いた様で、完全に動きが止まった。
「(今だ………!!)」
「―――開放、"絶死の影槍"!」
ドゥッ!!! ザシュ ザシュ ザシュッ!
「がぁぁああああああ!!」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ