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蘇生してチート手に入れたのに執事になりました
憤怒と幽霊
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元豪邸に住んでいたSPで、今は幽霊。
・俺や明の事情を知っていて、今まで見張っていた。
・先程麗が撃たれたのを目撃し、俺に伝えに来た。
なるほど。なんとなく事情はわかった。今から、この発信機も取り外す方法を教えてくれると言うし、とりあえずコイツら信用できないことはあるまい。
「お、おう。早速教えてくれ。」
多少二人の勢いに気圧されながら、二人の兄弟の丁寧な説明と共に、発信機を取り外していく。
しかし、なかなか時間がかかるので、説明を善無に任せて、お前らが死んだときのことを教えてくれ、と頼む。
しかし、そう頼まれた義男はなにやら難しい顔だ。
「なんか言えない事情でもあんのか?それならいいけど。」
善無の説明を聞き、手を動かしつつ、義男に聞く。
確かに人の死んだときのことを聞くのは無礼だが、そうすれば、もしかしたら、彼らを成仏できるかもしれない。今成仏されても困るが、自分を助けてくれているのだ。成仏させてやりたい。
しかし、善無は渋々といった顔だ。
「我らの過去を語るには、あまりにも悲しい、麗様が関わるあの事件について語らねばなりませぬ。」
麗の過去、と聞いて黙っていられない。
野次馬根性かもしれないが、しつこく再度聞いてみると、
「仕方ありませんなぁ。」
と話してくれるようだ。
その話は、既に終わりかけの発信機の分解作業が終わるまでの数分足らずの話だった。
しかし、宏助は思う。
こんな話、聞かなきゃ良かった、と。

 明は思う。
先程鳴り響いた銃声はなんなのか、心配しながら思い出す。
彼・・・・・若菜新間は・・・・・何故、
何故・・・・今この場にいないのだろう。
何故・・・・・死んでしまったのだろう。
何故・・・何故・・・・その疑問符が明を苦しめる。
宏助は怒っていた。
らしくない、自分でそう思っていてもやはり、冷静ではいられない。
麗は・・・・、麗は本当に・・・・・、
後ろでは、佐多兄弟が待機中だ。既に発信機を取り外し、机の裏に貼り付けておいた。
しかし、このまま屋敷に突入すれば、いくら宏助と言えども、SP全員を無事に護りきることが出来るかどうかは分からない。
でも、宏助はいいと思った。
そう、問題ない。
SP達に死の覚悟がないとは思えない。だから、見殺しにするのは酷くとも、何かをするのに彼らの命が絶対に助かるような道を検討しなくてもよいのだ。
だから、麗は・・・本当に・・・間違ってる。
貴方が護るべきなものは、恋人の遺言でも、SPの命でもない。
麗と・・・そして俺が護るべきなのは・・・・
「・・・・・お嬢様・・・・こう呼んだの初めてか。今から助けにいきますよ。」
だから自分は、行く。もう死んでる兄弟のSPと、死んだはずの自分で、
頑固で・・・馬鹿な・・・彼女達を助けに行くために
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