GGO編ーファントム・バレット編ー
58.外の決意
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代わります」
普段の愛くるしい表情とは違い、その顔は、キリトくんのように厳しい顔を浮かべる。
「《ガンゲイル・オンライン》世界に、《死銃》または《デス・ガン》と名乗るプレイヤーが最初に出現したのは、二〇二五年十一月九日の深夜です。彼はGGO首都《SBCグロッケン》内の酒場ゾーンで、テレビモニタに向かって銃撃を行い.....」
ユイちゃんが何が起きているかについてを話す。その内容は、恐るべきものだった。
仮想世界の弾丸が現実世界の肉体を貫き、死亡したという事件だ。
「.....各社の報道では、死亡者がダイブ中にVRMMOをプレイしていたことしか触れていないので、そのタイトルがGGOであるか否かまでは判断できません。しかし、死亡状況があまりにも酷似していることから、検案を担当した監察医務院のネットワークに侵入を試みずとも、彼らが《ゼクシード》及び《薄塩たらこ》であることの類推は可能です、ゆえに私は、六分四十秒前に《死銃》が回線切断させたプレイヤー《ペイルライダー》も、現実世界に於いて既に死亡していると判断します」
そこでユイちゃんが口を閉じ、グラスに寄りかかる。アスナさんは素早くてを伸ばすと、掌に包み込み、胸に抱いた。
アスナさんは両手の中のユイちゃんに「ありがとう」と囁きかけた。
受けたショックの大きさは、部屋にいる全員同様だ。しばし誰も喋ろうとしなかった。
沈黙を破ったのは、クリスさんの囁き声だった。
「.....これは、まったく驚いたな。そのおちびさんはALOのサブシステムの《ナビゲーション・ピクシー》だと聞いたけど......この短時間にそれだけの情報を集め、その結論を引き出したのか。どうだい君、ラー.....いや、《仮想課》でアルバイトする気はないかな?」
とぼけたことを言うクリスさんを睨みつける。すると両手をさっと持ち上げ、降参するような感じだ。
「いや、済まない。この期に及んで誤魔化す気はないんだ。おちびさんの説明は......事実だよ、全て。《ゼクシード》と《薄塩たらこ》は、《死銃》に撃たれたその時刻近辺で、急性心不全にて死亡している」
「.....おい、クリスの旦那よ。あんたがキリトとシュウの奴のバイトの依頼主なんだってな?ってことは手前ェ、その殺人事件のこと知っててあいつらをあのゲームにコンバートさせたのか!?」
バーカウンターから飛び降り、詰め寄ろうとしたクラインを、右手の軽い動きで押しとどめた。
「ちょっと待った、クライン氏。殺人事件ではない。それが、その二件の事例についてたっぷり話し合った、僕とキリトくんとシュウくんの結論なんだ」
「ン....だと......?」
「だって、考えてみたまえよ。どうやって殺すんだ?アミュスフィアはナーヴギアではな
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