フェアリィ・ダンス編〜妖精郷の剣聖〜
第六十五話 常識の通じない者
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ーファはまたも慌てて口を押さえる。
「そんなことより、考えなくちゃいけないのはこれからどうするか、だろ。おれ、早く寝たいんだけど」
「そうは言っても・・・ここがヨツンヘイムなら最悪だよ」
「ええと・・・その前に、俺、ヨツンヘイムっつうフィールドの知識ゼロなんだよな・・・」
キリトの言葉にソレイユはため息を付き、リーファに目配せする。ソレイユの視線を受けたリーファは頷くと口を開いていく。
「噂じゃあ、このフィールドがオープンした直後に飛び込もうとしたサラマンダーの大パーティーが、最初の邪神でさくっと全滅しいたらしいわ。ちょっと前に戦ったユージーン将軍も支援なしで一人で邪神の相手は難しいって言ってるって」
「・・・・・・そりゃまた・・・」
「・・・つか、邪神ってそんなに強かったっけ?」
「当たり前よ!今じゃあ、ここで狩りするには、重武装の壁役プレイヤー、高せん滅力の火力プレイヤー、それに支援・回復役プレイヤーがそれぞれ最低八人は必要だっているのが通説ね」
「ふーん・・・」
こうして聞いてみると、ルシフェルたちの実力が桁違いと言うよりも格が違うように思えてくる。しかも、ユージーンが苦戦してルシフェルたちが苦戦していないように感じるのは戦い方の相性によるものだろう。接近する前に倒しきれる超高殲滅力の火力プレイヤーであるルシフェル達だから、苦戦していないように感じるだけなのかもしれない。現にルシフェルやレヴィアはヨツンヘイムにいる間、エンチャントを解いていたことが少ない。戦いに入れば真っ先に強化魔法(エンチャント・スペル)を唱え、戦いが終わったら即座に魔力をポーションで回復させていた。
「(でもなぁ・・・)」
だが、ソレイユには邪神級モンスターがそんなに強いどうしてもとは感じられない。
「(どう考えてもジェネシアスの方が難しいだろうに)」
アインクラッド城を舞台に制作されたゲーム≪ソードアート・オンライン≫。その隠しステージとして用意されていたのが≪ジェネシアス≫であった。その全容は人工物が限りなく少ない広大な自然フィールドだったのだ。小型のMobから大型のMob、果ては定冠詞の付いたボス級のMobまで徘徊していたのだ。これは後からユイに聞いた話なのだが、ジェネシアスのモンスターには自己学習機能が備わっており、戦えば戦うほど手強くなっていく設定だったらしい。それを聞いたソレイユはあの鬼畜らしいな、と妙に納得した。
「・・・別に、キミのためだけじゃないもん」
とソレイユが思い出に浸っていると強ばったリーファの声が聞こえてきた。声の主に目をやると瞳に涙をためながら言葉を続けている。何がどうなったのか知らないが、リーファとキリトをはらはらしながらみていたユイが助けを求めるようにソ
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