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第六十四話 炎を纏う剣の正体とおねがいごと
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あ、そうだよ」

あの後、シルフ領主サクヤによって蘇生させられたフォルテは開口一番そう言ってきた。それに隠すことはせず素直に答えるソレイユ。

「“ヴァリアブルシフト”って言うらしいぞ。魔力を消費してスキルスロットにセットしてある武器スキルの武器に変えることが可能みたいだ」

「ずいぶん使い手が限られてくる武器だな」

「ああ、まったくだ」

しみじみとつぶやくフォルテに同意するソレイユ。だが、フォルテがジト目でソレイユのことをにらんでいる。それをソレイユは涼しい顔で受け流しているのだが。

「それで、キミたち二人はどういう関係なのかナ?」

アリシャ・ルーが何か因縁を感じるソレイユとフォルテに興味津々と言ったような眼差しでソレイユの腕に抱きつきながら聞いてきた。

「いや、一度戦って勝ち越してるだけなんだが・・・」

「ほう、そうなのか。フォルテは負けず嫌いなところがあるからな。納得だ」

サクヤが納得顔で頷いている。それにムスッとした表情になるフォルテ。和気藹々とはちがうが一触即発の雰囲気はすでにない。そんな中、ソレイユたちの近くに一つの人影が降り立った。

「・・・急いできてみたんだがもう解決してるみたいだな、ルー」

頭に鷹の羽が付いているハットをかぶり、長靴に見立てたブーツを履き腰に刀身が細い剣−−レイピアを差した男性のケットシーがいた。

「ペロー?どうしてここに?」

「サラマンダーがこの会談を襲うと言う情報を得たのでな、加勢にとおもったのだが・・・」

「ああ、すまん。訳あって加勢することになったんだ」

「いや、謝る必要などない。むしろこちらが感謝しなければならない。加勢してくれたこと、改めて礼を言おう」

そういって頭を下げようとする長靴を履いた猫ーーペローだったが、ソレイユが待ったをかけた。

「頭を下げられる義理はないさ。こちらにも思惑があって助けたんだし、恩を売るチャンスだと思ったのも確かだしな。それにしても――」

そこで一拍おき、ペローの姿を見ると素直な感想を口にした。

「あんたのモチーフはあの賢い猫か?」

「ああ。私はあの話が好きでね。この世界にケットシーがあると知ったとき真っ先に決めたよ。だが、あまりうまく再現できるものではないな」

「まぁ、だろうな・・・」

どう反応していいのか話からないソレイユはいまだ腕にひっついているアリシャ・ルーを優しく引き離すと、この場を去ろうとしているフォルテに向かって口を開いた。

「また挑戦待ってるよー」

「ああ、次は必ず勝つからな」

そう言うとフォルテははねを羽ばたかせて飛び去っていく。ユージーンや他のサラマンダーも同じ方向に飛び去っていった。

「・・・あんたたちって、ム
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