第二話
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いと思った。
レイフォンはニーナやハーレイといくつか適当な話をする。話し込むにしてもこの場所ですることではない。当たり障りのない身辺報告だ。
「呼んでおいて悪いが、そろそろ訓練を始める。お前たちはどうする? 見ていくか」
「そうですね。折角なので見ていきます」
一時期稽古をつけていたからだろう。どの程度なのかレイフォンは見てみたかった。
「私も少し見ていきます。興味ありますので」
クラリーベルと二人でベンチに座る。
用意を終え錬金鋼を構えたシャーニッドが軽く体を解していく。
「シャーニッドさん狙撃手だったんですね」
シャーニッドが手にしていたのは銃だった。恐らく白金錬金鋼性であるそれを二丁抱えている。
「おう。隠れて陰から敵を穿つぜ。背中は俺に任せろってな。隊長様には要らぬお世話かもだがな」
「ニーナさんって強いんですか」
「強いぞ。三年で小隊の隊長張るんだ、強い。他と比べても一つ頭抜けてるんじゃねーか。そういえばお前さんが教えてたんだっけか」
「一時期ですけどね」
「そうか。やり手だな」
軽く伸びをしてシャーニッドはカッコつけるように銃を手の内でクルリと回す。
「遅れたが四年のシャーニッド・エリプトンだ。好きな方で呼んでくれ。今後があるかは知らんが、まあ宜しく頼むぜ二人共」
「レイフォン・アルセイフです。多分ですが、ニーナさん関係で今後も」
「クラリーベル・ロンスマイアです。同じくですがどうぞ宜しく」
「そうか。じゃあ今度会う時は可愛い子でも紹介してくれよ。特にクラリーベルちゃん、期待してるぜ」
シャーニッドとニーナは転がっていた硬球の上に乗って球を撃ち合い始める。昔レイフォンが教えた鍛錬法だ。ニーナは慣れたものでシャーニッドもどこか堅いがそこそこに動けている。
「フェリ! お前も参加しろ」
呼ばれフェリは本から顔を上げる。ベンチに座ったまま錬金鋼を出して復元。念威術者の重晶錬金鋼だ。本人はベンチに座ったまま念威端子を飛ばし球の打ち合いに参加する。
懐かしさを思いながらそれを見つめ、ふとレイフォンは気づいてフェリに聞く。
「もう一人はどうしたんですか?」
説明によれば小隊は四人からのはずだ。フェリとシャーニッドとニーナ。一人足りない。
「出ています。何時ものことですが、暫くしたら戻ってきます」
「バイトとかですか」
「いえ、殴り込みです」
ああ殴り込みか。
ふとそう流しかけ、おかしさに気づく。
「えっと、殴り込みですか?」
「はい。三年なのですが、何でも同郷の幼馴染と因縁があるらしく。相手がいる小隊に良く喧嘩を売りに行っています」
「それっていいんですかほっといて」
「前からの事らしく向こうも諦めて
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