暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
第五八幕 「ミサイルハッピー」
[3/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
な損傷を受けたユウは絶体絶命の苦境に立たされていた。眼に前に迫る打鉄弐式の凶刃。避けるすべは既になく、AP弾直撃の影響で脳を揺らしたのか呼吸が乱れる。

(・・・どうする!どうすれば・・・兄さんならこんな時、上手く考えるんだろうか・・・?)

ジョウならばこの状況でどうするか。答えは簡単、あの人の事だからそもそも敵の攻撃に当たらないだろう。参考にならない。
一夏ならどうだろう。恐らく雪片で上手く受け流すなどして一撃位は凌げるだろう。だが今から剣を展開するのでは物理的に間に合わない。
鈴なら衝撃砲がある。この距離ならたとえ敵が目の前でも彼女はきっちり命中させるに違いない。だが、風花にそんな便利な武装はないし、鳴動もチャージが間に合わない。

なら箒ちゃんなら・・・シャルなら・・・簪ちゃんなら・・・セシリアさんなら・・・・・・セシリアさん?


かちり、と歯車が回った。


そうか、セシリアさんなら・・・少々博打を打つことになるが・・・いけるか?
コンディションチェック。2番バーナーだけではバランスが取れないが、パイロット保護に回しているPICを機体に部分的に作用させれば辛うじてバランスは取れる。問題は時間だが・・・いや、やってやる!


ユウはその歯車に合うもう一つの歯車を連結させた。


夢現の刃が風花のボディを容赦なく切り飛ばそうと振るわれ、風花のパーツが宙を舞う。しかしそれを見た簪は驚愕に目を見開く。宙に舞ったそれは、IS操縦者の頭部保護とレーダーを兼ねたヘッドギアのみだった。

風花が、沈んだ。明らかに機体の機動と関係なくその自重によって横凪ぎの刃から逃れていた。何故、どうやって―――その疑問の答えは今よりもずっと前、ユウがクラス代表決定戦で戦った日に遡る。

「PICを切って落下速度を速める・・・セシリアさんが一夏との戦いでやった技術(テクニック)だ!!」

それは見る人から見れば無謀以外の何物でもない、危険極まりない禁断のテクニックだった。

「馬鹿を・・・!スラスターがいかれた風花で、そんなことをしたら・・・地表に落下する!そうなれば―――」
「どうなるか、今から教えてあげるよ!!」

これで立て直しに失敗したら今度こそ簪の山嵐の餌食となって試合が終了することとなる。だが、それでもあきらめないのが残間結章と言う人間だという事を思い知らせてやる。僕が世界一諦めが悪くて往生際が悪くてしつこいか、この光景を見ている全員に見せつけてやる。

(AMBACによる機体の角度調整。PIC再稼働による落下速度減退速度を最小限に設定、ブースト後にバランスを取る最小限を除いて全カット。加速射角調整、それでも取れないバランスはフィンスラスターで強引に修正する!!)

普段ならば絶対に間に合わないほ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ