2人の滅竜魔導士
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る。
「今私達がいるのは、ガジル様のおられる操縦室の真下の部屋・・・いえ、正確には斜め右下、と言うべきでしょうか」
「なるほど。だからドタバタうるさいのね」
はぁ、と溜息をつく。
と、同時に、蛇が巻き付いた。
「っ!」
「私がただ説明をしていたとでも?」
「不意打ち、ってヤツ・・・?」
その蛇はティアの全身に巻き付いていく。
シュランは魔法陣をティアに向け、魔力を込めた。
「さようなら。光り輝く閃光の妖精・・・」
その部屋から、ソプラノの悲鳴が響いた。
一方、その斜め左上の操縦室では。
ピキピキ・・・とガジルの右腕の肘辺りまでが鱗のような鉄を纏う。
「竜の鱗!?」
ハッピーが驚いたその時、ガジルは一直線にナツに向かっていき、鱗を纏った拳を振るう。
「!」
それを見たナツは慌てて左腕で防御態勢を取り、その拳を防ぐ。
防いだ、のだが・・・。
「ぐあああっ!」
ボキッという不吉な鈍い音と共に、後ろに吹き飛ばされた。
「折れ・・・」
「あの鱗は鋼鉄で出来てるんだ!」
「ギヒッ」
ガジルは笑みを浮かべながら、今度は鱗を纏った足で蹴りを放つ。
それをナツはバッとしゃがんで避けた。
だが次の瞬間、凄まじい風圧がルーシィとハッピーを襲う。
「きゃあっ!」
「おぽっ」
「うぱっ」
その風圧でルーシィのスカートが捲れ、ファントムの男共は目をハートにする。
ここにティアがいたら、どうなっていた事やら・・・。
(嘘でしょ!?これが蹴りの風圧!?)
「鋼鉄の鱗が攻撃力を倍加させているんだっ!」
「どらぁっ!」
ガジルの蹴りを避けたナツは炎を纏った右拳でガジルの顔面を殴る、が。
「ギヒッ、鋼鉄の鱗は全ての攻撃を無力化する」
「うああああっ!」
ガジルの鋼鉄の鱗の前では歯が立たず、顔面に拳は当たっているが、しゅうっと炎が消える。
それどころか、ナツがダメージを受けてしまった。
「そんな!防御力も上がってるの!?」
「があっ!」
ナツはそのままガジルの頭突きを喰らい、床に倒れる。
そこを狙ってガジルが鉄の爪を振り下ろすが、ナツはそれを間一髪で避け、構えた。
「火竜の・・・」
「鉄竜の・・・」
2人は大きく息を吸い込み、頬を膨らませる。
「あいつも息が使えるのか!」
「ふせろォォーーーーっ!」
「ひいいっ!」
ハッピーが驚愕し、ファントムメンバーは一気に伏せ始める。
「「咆哮!」」
その瞬間、ナツの灼熱のブレスとガジルの鉄クズのブレスが激突し、辺りに信じられないほどの衝撃が拡がる。
当然、周りにいた人間は耐え切れず、吹っ飛ば
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