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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百三話:依頼受諾
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、その貴重なお金を使ってでも外の人間を頼るのは、何故ですか?」
ちょっと強いからって、モモに勝てるかどうか知らないけれども。
間違って倒されても困るし、モモに人を傷付けさせたくないから、下手なことされなくて私は良かったけど。
ちょっと気になるので、折角だから聞いてみます。
またさりげなく後ろに下がりつつ手を引いてみますが、あくまで手を離さないカールさんが、私が下がった分また距離を詰めながら口を開きます。
「……おらも、それは考えたども。化け物の正体もわからねえのに無茶して、働き手を死なすわけにはいかねえって。それなら腕の立つ人間を雇って、金でどうにかできるならそうするべって、村長さんが」
若い労働力は、農村では貴重だろうからね。
金と命を、秤にかけた結果か。
依頼を受ける側だってリスクとリターンを考えて受けるか決めるだろうし、まあ正しい判断だね。
しばし俯いてぽつぽつと話していたカールさんがまた顔を上げ、私の手を強く引き寄せて真剣な顔で訴え始めます。
……って、近い近い!
「お願えだ!あんたくらい強くて、信用できる相手はそうは見付からねえ!ばあちゃんも子供らも腹減らしてて、もう限界なんだ!自分らは後ろに引っ込んで、余所者のあんたに命懸けさせるのは、筋が違うとは思うだども!どうか、後生だから!」
「わ、わかりました!受けます!お引き受けしますから!少し、離れてください!ていうか離して!」
熱意のあまりか、もの凄い至近距離に迫られてるんですけど!
顔がくっつきそうなくらいに!
手を掴まれてるから逃げられないし、もうわかったから離せ!
という私の後半の訴えを完全に無視し、了承の答えにカールさんが顔を輝かせます。
「本当だか!?やれえがった、これで村も安泰だ!まずは前金として、金は半分渡すから!きっと、きっと来てけれな!おらたちの村は、ここから南に行った、カボチ村だから!」
「行きます、ちゃんと行きますから!だから離して、離せ!近いから!すごく!」
と、たぶん私の訴えを聞いたわけでは無く、お金を取り出すためにカールさんがやっと手を離してくれます。
ああ、やっと離れられた。
とすかさず少し後ろに下がった私にまた距離を詰め、カールさんがお金の入った袋を押し付けてきます。
……だからいちいち近いんですけど!
カールさんのパーソナルスペースは、狭すぎです!
むしろそんな概念すら無さそう!
「んじゃ、おらは先に村に帰ってるから。ドーラさん、きっと来てくんろよ!」
「え?今から、帰られるんですか?もうすっかり、暗いですけれど」
「いつものことだ。宿代がもったいねえから、どんなに遅くなっても日帰りで村には帰るだ。んじゃな」
事
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