第二十六話「別れ」
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抵抗する。
「クソッ離せ!アイツは俺の……」
『文句なら後でたっぷり聞いてやる!今は諦めろ!』
土煙の中、ブランクはわずかにスコーピオの姿を見た。
こちらを見ながら、笑っていた……………
ーーー【"エリア48" 作戦本部 噴水広場】
ソレンスとユニは、やっとの思いで作戦本部に帰還することができた。
作戦本部に到着したソレンスは、辺りを見回す。
負傷した兵士が多い。水が止まった噴水の近くには、兵士の遺体が置かれていた。
兵士の遺体には、丁寧に布がかけられていた。
遺体のそばには、泣きながら座り込んだ兵士が複数人いた。
別れが済んだ兵士は、自ら遺体を担架に乗せ、遺体輸送車に乗せていく。
"エリア48"のゲートから、次々と遺体輸送車が出ていく。
そんな様子を、悲しげな表情で眺める兵士達。
ソレンスは、とてもじゃないが見ていられなかった。
遺体輸送車が走り去るゲートから目を反らした。
ふと、目の端に一つの担架が見えた。
担架の上の遺体には、布がかけられ、誰かは分からない。
しかしソレンスは、その担架がどうしても気になった。
「すいません、ちょっと見せて下さい」
担架を運んでいた兵士を引き留め、担架を下ろしてもらった。
片膝をつき、ソレンスは布に手をかけた。
布を取り、担架の上の人物を見た。
見覚えのある兵士だった。
明るい色の茶髪。
寝癖にも見えるボサボサの髪。
ヘラヘラとした笑顔が似合う見知った顔。
「…………………………………………………………フィン?」
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