第四十三話 少年期【26】
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ンディまで!? 1週間前からかけていたよ! 俺ってどんだけ存在感が薄いの!?」
いや、決して気づかなかった訳ではないが、ただタイミングがつかめなくて。少年Aとしては、メガネデビューした当日は緊張していたらしいが、俺たちがあまりにもいつも通り過ぎて、メガネのリアクションは諦めていたらしい。
「そこはメガネデビューしました!(星)ってぐらいアピールしないと」
「アルヴィン、それが出来る人は少ないと思うよ」
「メガネ男子か…。そういえば、女の子の中にはメガネをポイントにしている子もいるらしいし。なるほど。アレックス、お前は俺が知らないうちにメガネ男子に進化していたんだな」
「いや、そんな目的じゃないから」
「待て、ランディ。さすがにそれはちがうだろう」
珍しくツッコミに回っていた少年Aに、元祖ツッコミの少年Bの援護が来る。それに少年Aの目が輝いた。
「メガネは視力を補うためのものだ。つまり、アレックスの視力が低下してしまったからこそメガネをかけたんだ。だからそこは進化ではなく、言い方は悪いが退化ではないのか?」
「俺の求めていたツッコミと違うよ!?」
こんな騒ぎをしていても、コタツでぬくぬくしながらみかんを食い続ける少年E。ある意味マイペース軍団が揃った光景がこれなのである。うん、俺たちの中ではこんな感じが日常なのであった。
******
同日、同時刻。クラナガンの住宅地に建てられた、2階建ての一軒家のリビングでのこと。今までなかなか都合がつけなかったメンバーたちが、遂に集結したのだった。
「それでは、初めての女子会にかんぱーい!」
「かんぱーい!」
「テンション高いな、お前ら」
クイントの一声に、元気よくアリシアは手に持ったジュースを上に掲げた。それに続いて、くすくすと楽しそうに笑いながらメリニスとメガーヌも同じように「かんぱい」と言い合って、コップを鳴らし合った。ちなみにエイカは、それを見てものすごくコップを鳴らしたそうに見つめてきたアリシアの目に負け、乾杯したのだった。
俺はなんでここにいるんだろう、とぼんやり考えながらエイカはもらったジュースを口に含んでいく。そして、この会場を提供してくれた家主に作ってもらったお菓子に手を伸ばす。まぁ、うまいものが食えるからいっか、と納得するあたりは、ある意味エイカとアルヴィンの思考回路は似ていた。本人に言ったら本気で嫌がられるだろうが。
「テンションが高いのは仕方がないよ。アリシアはイベントが好きだし、クイントはみんなで楽しく盛り上がるのが好きだから」
「お前は…」
「メリニス」
「…………メリ、ニスはついていけるのか」
「あははは。でも、今回は楽しくおしゃべりはしたいかな」
なんらかの圧力に負けた
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