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深き者
第三十二章
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「そして出口にはだ」
「あれですね」
 本郷の言葉が鋭いものになった。
「あれがありますね」
「赤い海草がな」
「あれは何なんでしょうかね」
 本郷は暗闇の中で顔をいぶかせながら述べた。

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