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真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
反董卓の章
第5話 「君は『劉玄徳』…………そうだろ?」
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んだろ」

 そう言って、右手に持った湿らせた布で額の血を丹念に拭いていかれる。
 あうう…………
 ご、ご主人様の顔が、顔が近い…………

「どうした? そんなにぎゅっと目をつぶって……あ、ごめん。痛いか……すまないな。もうちょっと優しく――」
「い、いいええっ!? ご、ご主人様は十分、お優しいですよ!?」
「は? あー……うん、まあ痛くないように拭くから、痛かったらちゃんと言ってくれな?」

 きょとんとしながら、再度私の頬に手を添えて、額の血を拭っていくご主人様。
 はうううう………………な、なんという恥ずかしさだ。

 でも、でも……………………嬉しい。

「ふむ……血はもう止まっているか。軟膏とか塗りたいけど持ち合わせもないし……とりあえず布で保護するだけで大丈夫かな?」
「だ、大丈夫です! 私は武骨者ゆえ、治りが早いですから!」
「ぶ、武骨者、関係なくない? まあいいけど……」

 そう言って自身の布巾を広げたご主人様は、血のついていない部分を避けるように引き裂く。

「頭に巻けるような布、ある?」
「え、あ……えと」

 私は、自室を見回して、机の上にあった少し長めの布巾を見る。
 それを見たご主人様が、それを手に持って……

「これ、血で汚れてない部分だから。それを……そう、額に当てたまま押さえてね?」

 私の手を取り(はわわわわわ)、額に布を当てて押さえさせる。
 そしてその部分を覆うように、私の額に布を巻きつけた。

(!? ご、ご主人様の胸元が!?)

 ご主人様が、私の頭を覆いかぶさるようにして布を巻いてくださっている。
 そのため、私の目の前には、ご主人様の胸元が――

 平時のご主人様は、あの黒い服ではなく、普通の衣類を着ておられる。
 今はすでに初夏。
 ご主人様は、たくましい胸元をはだけさせたような姿なので……

(ああ…………ご、ご主人様の胸が、胸が…………ああ)

 目の前にある異性の胸元。
 しかも相手は、ご主人様。

 その引き締まった胸元から漂う、野性的な匂いが――

「よし。これで大丈夫なはず。どうかな、愛―――――しゃぁああああああっ!?」
「ふぁ?」

 胸元がふっと離れたかと思ったら、ご主人様が驚愕の目で驚いています。
 はて、どうかされましたか?

「な、なんで今度は鼻血出ているの!?」
「ふえ?」

 気がつくと――

 だくだくと、私の鼻から熱いものが流れ出ていました。
 なんででせう?




  ―― 盾二 side ――




 うあー……びっくりした。
 額に布巻きつけて愛紗の顔を見たら、超イイ顔で鼻血出していたよ。

 何を言っているかわからない
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