暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
43話:新たな力 ファイナルコンプリート
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、フェイト、はやて。この三人は、確かにプロトWに脅威を、怯えを感じながらも、それ以上に……士への想いが強かった。

己の相棒(デバイス)を握りしめ……
真っすぐ視線を士へ向け……
両手を繋ぎ合わせ……

その想いが届いたのか…倒れていた士は、足を少しもたつかせながらも、ゆっくりと立ち上がる。

「残念だが…この世に、完璧とか…完全なものなんて存在しねぇよ」

既にボロボロになった上着を脱ぎ捨て、肩を抑えながら見据える士。

「何故ダ……何故ソウマデシテオ前ハ立チ上ガルノダ…」
「そんなの決まってんだろ。人が戦うのは、失いたくないもんがあるから…守りたいもんがあるからだ…!」

プロトWの言葉にそう返しながら、士はしっかりと立ち上がる。その両手は、力強い拳を作っている。

「てめぇが人の…未来への可能性≠信じられねぇ、っていうんなら…俺が証明してやる」
〈 Stand by, Ready 〉

そして右手にあるトリスをディケイドライバーへと変え、腰に当てる。

「俺達はこの手で未来を掴むまで走り続ける!いや…未来を掴んでも、走り続ける!この身が衰えようと、命つきるその時まで、あがき続ける!」

士のその言葉に答えるように、ライドブッカーが光を放ち始める。
そして次の瞬間、ライドブッカーが勝手に開き、一枚のカードを吐き出す。

それは、神≠ゥら渡された、真っ黒に塗られたカード。そのカードは渡された時とは違い、淡く光り輝いていた。

「………」

士はそれを見て、黙ったままゆっくりと手を伸ばす。

(―――俺は守りたい…)

手を伸ばす中、士は心の中で黒いカードに語りかける。

(大切なもんを…失いたくないから…。あいつらが悲しむ顔を、見たくないから…)

士の頭に浮かぶのは…家族、友人、仲間。今でこそわかり合える、最高の繋がり。

(だから…応えろ。俺の心に……俺の思いに…!)


―――――応えろっ!!


そしてカードは、士の思いに応えるように、光をさらに強くする。
その眩しさに、その場にいる全員が目を瞑る。

「グオオォォォォ!?」
「うわっ!?」
「うぅ…!?」
「くっ…!?」

そして光が段々と収まっていき、光り輝くカードは、士の手の中にあった。

「これが…俺だけの力…」

そしてまた別の場所から、同じ光が漏れる。そこへ手を伸ばし、手に取ると…それは、ケータッチだった。

士の手の中で、呼応するかのように光るカードとケータッチ。そして、ケータッチも一瞬強く光り、その姿を変える。
マゼンダ色だった部分は金色へと変わり、その大きさも一回り大きくなる。

「……さぁ、見せてやるよ。人の可能性を…思いの力を!!」

士はそ
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