炎の翼
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「・・・一応、名を聞いてもよろしいですか?海の閃光」
「あら、別名は知っているのに名は知らないの?・・・悪いけど、私が名を名乗るのは相手の名が解ってからよ。まずはアンタが名乗りなさい」
ティアはそう言いながら戦闘態勢を取る。
シュランはティアの言葉に恭しく頭を下げた。
「シュラン・セルピエンテと申します。以後、お見知り置きを」
「・・・ティア=T=カトレーン」
表情1つ変えず、ティアが名を名乗る。
「ティア様、ですか」
「覚えておくわ・・・シュラン」
互いが互いの名を確認する。
そして。
「蛇に魅入られ朽ちていきなさい!」
「愚者は妖精の前で堕ちなさい!」
その言葉を合図に、閃光と蛇が激突した。
一方、ここは巨人の操縦室。
「んっ」
ルーシィは壁に張りつけにされていた。
手首の拘束を外そうとするが、ビクともしない。
すると、そんなルーシィの顔の左側に鉄の刃物が突き刺さる。
「あっぶねー、今のは当たっちまうかと思ったぜ。ギャハハハ」
刃物を投げた張本人・・・ガジルは楽しそうに笑い声をあげる。
それを見ているファントムメンバー達は「う・・・」「あう・・・」と小さい声を上げていた。
「ガジル・・・も、もう止めとけよ・・・本当に当たっちまうぞ」
「あ?だってヒマなんだモンよ」
キィン、とガジルの手にまた刃物が現れる。
「次はどの辺にしよっかな〜」
「よ・・・よせって・・・」
見るに見かねた男がガジルを止めようとする。
「えぽぉっ!」
「うるせぇよ」
が、その男にガジルが頭突きを決め、男は地面に沈んだ。
「この女がどこのお嬢だろうが、俺にとっては尻尾のクズ野郎だ。死んじまってもどうって事ねぇ」
「そ、そんな事になったらマスターに怒られる・・・」
「ま・・・ますよ!」
「いいよ・・・お前のせいにするから」
「そんな〜」
「ったく、くだんねぇな。この女が金持ちって知って、尻尾の奴等も必死だぜェ。ギャハハハハハッ!」
ガジルが高笑いする。
それを見たルーシィは、小さく笑みをこぼした。
普通の人間なら聞き逃してしまいそうだが、ここにいるのは視覚・嗅覚・聴覚の優れた滅竜魔導士。
ガジルにははっきりと聞こえていた。
「んー?なんか言ったか?女ァ」
ガジルが顔の半分だけをルーシィに向ける。
「アンタ達って本当にバカね。かわいそうで涙が出てくるって言ったのよ」
「へぇー・・・この状況で虚勢が張れるとは大したタマだ」
「アンタ達なんか少しも怖くないし・・・」
ルーシィがそう言った瞬間、ルーシィの顔の右横に刃物
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