第46話 女の顔は二つあると思った方が良い!
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はない。完全な詰みであった。
「こっちの詰みの事?」
「なのはちゃん、そないな長ったらしいボケやと流石にツッコミ辛いんやけど……」
どうやら先ほどのはやての【美しさは罪】と言う一言と【将棋の詰み】を掛けた駄洒落をやってみたようだ。しかし、余りにも回りくどい上に長ったらしかったので流石にツッコミ難かったらしい。
「そう言えば、貴方達のお迎えは誰がするの? ニコチンマヨネーズのムッツリさん? それともさわやかスマイルのドS腹黒ボーイ?」
「うんにゃ、近藤さんやで」
「え?」
はやての返し言葉を聞いたお妙の表情が曇りだす。と、其処へ丁度良いと言うべきか、はたまた間が悪いと言うべきか、近藤が迎えに参上したのであった。
そして、近藤の目にお妙が映りだす。彼女の周囲を何故か無数の光沢が輝きだし、彼女の美しさを何倍にも増幅させて見栄えさせているようにも見えていた。
あくまで近藤勲の視点限定なのだが。
「お・た・え・さ〜〜〜〜ん! こんな所で出会えるなんて奇遇ですねぇ〜〜〜〜! やっぱり僕達って運命の赤い糸で結ばれてるんですよnッ―――」
言葉が言い終わる事はなかった。その前にお妙の鉄拳が近藤の顔面に叩き付けられていたからだ。
メリメリと音を立てながら拳が徐々に顔にめり込んでいく。何ともシュールかつ、恐ろしい光景であった。
「何が赤い糸ですって? 殺しますよ。って言うかそろそろ死んでくれないかしら? いい加減迷惑しているのよ。折角この小説に初登場出来たって言うのに、何で貴方みたいなストーカーゴリラとツーショットしなきゃいけないの?」
顔では笑っているが額の数箇所にはピキピキと血管が浮き出ているのが見える。既にご承知の方も多いと思うが、この近藤勲。
ある一軒以来お妙にフォーリンラブとなってしまい、以降しつこく付きまとっているのだ。
無論、お妙自身その愛に報いる気など毛頭ない。なので出会う度に近藤を血祭りにして追い返しているのだが、その度にサ○ヤ人の様にパワーアップして戻って来るのだ。
このままだとその内伝説のスーパーサ○ヤ人に覚醒しかねなかったりする。
「何や近藤さん、もしかしてお妙さんの事好きなんかぁ?」
「へぇ、初めて知ったなぁ」
その事実を初めて知る事になったはやてとヴィータは素直に近藤の恋が成就する様に応援していたりしていたが、なのはは別にそんな事はなかった。
彼女は知っていたからだ。近藤の愛が普通の愛じゃないと言う事を。
そして、近藤の愛を志村妙が微塵も拾う気がないと言う事を。
「てめぇとツーショットなんかしたらこの小説を始めて見る読者達が【あれ? この小説だとこの二人って案外ラブラブなんじゃない?】とか誤解を招くじゃねぇか! 良いからてめぇは私の前から二度と現れるんじゃねぇよ! とっとと消え失
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