第46話 女の顔は二つあると思った方が良い!
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今は夜、下手に動くのは危険だろう。行動を起こすのは明日の朝の方が良いだろう。
「それじゃ、僕と神楽ちゃんは明日から例の装置とそれを使う場所を捜索しますね」
「頼むわ。俺は明日からその地上げ屋とそいつらとつるんでる大使ってのを当たって見るさ」
そう言いながら、銀時はふと窓の外を眺めた。外では綺麗な満月が顔を覗かせている。
神秘的かつ落ち着ける光景だった。この光景を奴等に奪われる訳にはいかない。これからもこの光景を見る為にも、奴等の計画は必ず打ち砕かなければならない。
そう心に誓う銀時達であった。
***
大人達が必死に話し合ったり作戦会議を行ったり仲間割れをしていたりしていた夜から時間が経ち、現在は翌日。
場所は変わり此処、寺子屋に置いて今日もまた一日の授業が終わり、毎度の如く子供達が父親や母親の手を繋いで帰路についている頃の事だった。
「さて、ほなら帰ろか?」
勉強道具を纏めて鞄に詰め込み、帰り支度を進めるはやて。その横でヴィータとなのはもまた同じように帰り支度を進めていた。
「なぁはやて。今日の晩飯は何にするんだ?」
「なんやぁヴィータ。もう腹ペコなんかぁ?」
何とも微笑ましい会話が其処に展開されていた。横で聞いていたなのはの頭にも、今夜の献立を考えていたりしている。冷蔵庫の残り具合やメンバーの好み、それらを念頭に置きながら献立を組み上げていく。
無論、それはなのはも当然至極の如くと言うべきなのだろうが、今はそれどころじゃなかったりする。
その原因と言うのは、今なのはが手に持っている一枚の紙切れがそれを物語っていた。
「なのはちゃん、幾ら睨んだって点数は上がらんでぇ」
「うぅぅ……」
はやての無情なるツッコミを受けてなのはは撃沈した。彼女が持っていたのは俗に言う答案用紙であった。
そして、なのはが持っていた答案用紙はこれまた大量の×がつけられており、名前の横にでかでかと赤字で【13点】と書かれていた。
「ま、まぁ初めてのテストやったんやししゃぁないってぇ」
「うぅ、せめて18点は行きたかったのに……」
「さして変わらへんやんそれじゃ」
どの道世間一般で言えば確実に赤点の分類だったりする。まぁ、生まれてこの方勉学を一切してこなかったのだから仕方ないと言えば仕方ないのだが。
「は〜あ、こんな点数見られたら絶対にお父さん達笑うだろうなぁ」
終始憂鬱な面持ちのなのはであった。そんな感じで溜息混じりに寺子屋を出る。外では既に生徒達の殆どが親に迎えられて帰っていく光景が見えていた。
「そう言えば今日もまたシャマルが迎えに来るのか?」
「うんにゃ、今日は近藤さんが迎えに来るって言うとったでぇ」
「あのゴリラがぁ?」
とうとうヴィータにまでゴ
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