第45話 人の指は足と手を合わせて20本!
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と思っているのだが、生憎の事に、その進路上に猿飛が立っているのだ。これでは先へ進む事が出来ない。
しかも、どうやら先の発言のせいでなのはが彼女に興味を持ってしまったようだ。
「ねぇねぇ猿飛さん。どうやればお母さんが出来るの? それを知ってるの?」
「えぇ、勿論知ってるわ。それもとっても簡単な方法なのよ」
「どうやるの?」
首を傾げるなのはに対し、猿飛は待ってましたかの如しに眼鏡を掛け直し、目を輝かせて答えを述べる。
「勿論、私と銀さんが【ピーーーー】して【ポーーー】して【ペーーー】すれば忽ち、私は貴方のお母さんになれるのよぉ!」
「おいぃぃぃぃ! お前、まだ10歳にもなってない子供に向って何とんでもない発言してんだゴラァ! 教育上めっちゃ宜しくないだろうが!」
「さぁなのはちゃん! 遠慮せずに私の事をお母さんって言っても言いのよ。いいえ、寧ろ言って頂戴! そうすれば私と銀さんは晴れて夫婦になれるのよ! だから、さぁ! 大きな声で言って御覧なさい! せぇの……」
両手でアピールしながら自分を母と呼んで欲しそうに目を輝かせている。
そんな猿飛に向かい、なのはは一言答えた。とても冷ややかな目線のままで。
「ドMなお母さんなんて私はいやだよ」
ピシリッ!
なのはの発言に猿飛の掛けていた眼鏡のレンズに亀裂が走る。どうやら求めていた答えと違っていたようだ。すると、それに呼応するかの様に銀時もまた口を開く。
「ついでに納豆臭い嫁もパスだな。部屋中納豆臭くなっちまって堪んねぇからよぉ」
「後職業が忍者とか暗殺者とかってのも怖いからやだ!」
「ついでに眼鏡を掛けた嫁もNGだな。新八とキャラ被るからな」
「それと何でか分からないけど紫色の髪のお母さんも私はやだなぁ」
「後前職がお庭番衆ってのもなぁ。何か堅苦しい職ってのが可愛げねぇから俺は嫌なんだよなぁ」
と、言う感じに散々ぼろくそに言いまくるなのはと銀時。それだけの罵倒を受け続けた猿飛は哀れ、その場で倒れこみ顔を真っ赤にしてうっとりとしてしまっていた。
そんな猿飛などアウト・オブ・眼中宜しく銀時はバイクを走らせる。
夕日が徐々に建物の中へと溶け込んでいく様に見える。そんな夕日に向かい、銀時となのはを乗せたバイクはひたすらに走り続けていく。
明日はどんな日になるだろうか?
それは、明日にならなければ分からない。だからこそ、人は皆、明日になる事に期待を持つのだろうと、これを書いていた時の作者はそう思ってしまうのであったりした。
つづく
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