暁 〜小説投稿サイト〜
駄目親父としっかり娘の珍道中
第45話 人の指は足と手を合わせて20本!
[5/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
は一つしかあるまい」
「江戸全域を何かしらで更地にして、それを纏めて地上げしようって魂胆か」
 銀時の答えに桂は静かに頷いて見せた。人間欲が絡むと碌な事をしないとは良く言うが、これは流石に度を超えている。
 まさか、江戸全域を更地にして、それを地上げしようなどと、とても考え付く代物とは思えない。
 だが、もしこれが現実の物となればそれこそ恐ろしい事となる。
「江戸は天人の技術が入り込んだとは言え、全てに行き渡った訳ではない。中には昔ながらの技術で作られた家屋が多くある。それらの家屋は酷く脆い。少しの自身で簡単に倒壊してしまいかねん」
「そんなぼろっちぃ家々を吹き飛ばして、開いた土地を掻っ攫って地上げするたぁ、欲に目の眩んだ奴等のやるこたぁスケールが違うねぇ全く」
 恐ろしいと言わんばかりに銀時はかぶりを振る。だが、そんな中で新八と神楽が冷ややかな目線をぶつけていた。
 欲に目が眩むと言う点ではこの男も接点があるからだ。
「それでヅラァ、これから私達に何を依頼するつもりアルかぁ?」
「うむ、流石に情報を手に入れる為に少々派手に動きすぎてしまってなぁ。向こう側に警戒されてしまったのだ。今では俺の手の者達でも中々奴等の尻尾を掴む事が難しくなってきた。そこで、お前達に奴等の企みを暴き、内々に処理して貰いたいのだ」
「こいつぁでかい仕事だぜ。上手く出来た暁にゃぁ、相当な額の報酬を要求するが、構わねぇか?」
「江戸の一大事だ。金銭の大小に拘る程俺も器は小さくない。成功した暁には、貴様等の望むだけの報酬を用意してやると約束しよう」
 突如として銀時は立ち上がった。目が何時に無くやる気に満ち溢れている。
 覇気が体中から溢れ出ており、如何にも「俺はやれるんだぜ、イエィ!」とでも言いたげな感じに見えていた。
「新八、神楽、お前等はその設計図を源外のジジィん所へ持って行け。俺はその間にこいつらを洗って見る」
「アイアイサー!」
 久しぶりのでかい仕事だ。成功すれば莫大な報酬が待っている。が、その分リスクも大きい。
 失敗すれば江戸全域が瓦礫の山と化してしまうのだから。俄然闘志が沸き立つのだと言える。
「引き受けてくれるか、銀時?」
「任しておけ、ヅラァ。欲に目が眩んだ奴等の企みなんざぁ、俺達の手で粉微塵に打ち砕いてやらぁ。なぁに、数日前のあの戦いに比べりゃ楽勝だよ楽勝」
 銀時が言っていたのは以前海鳴市に行っていた時の戦いの事だ。
 あの時は自分達が弱体化していた上に魔法などと言う摩訶不思議な力に翻弄されてしまっていた為に苦戦しっぱなしと言う苦い結果となっていた。
 だが、今回は違う。
 今度は自分達のフィールドだ。その為に力も万全だし相手は只の地上げ屋と天人だ。
 恐らく腕利きを雇ってはいるだろうが異世界で戦ってきた魔導師に比
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ